しあわせの丘リゾートキャンプ場日記
秋の房総・勝浦の旅
地図にもガイドブックにもしっかり掲載されていたにも関わらず、勝浦から十数キロの大原オレンジランドまでの道のりは難儀した。
ナビに載っている曲がり角が見つけられず通過してしまった。余りに細い道なのでそれと気づかず、しかも看板の一枚も無い。
戻って適当なところで曲がろうとしたら今度はそれは別荘地に向かう道だった。
別荘地の道はだいたい袋小路だ。方角があっていても抜けられないことがほとんど。
ようやくそれらしい分岐を見つけた。
本当に幹線道路から一本陸側に入っただけの道なのだが、分岐を見逃すと並行しているのに繋がっているところが無い。
単線の外房線の線路を渡って、この辺かなと曲がり角の奥を覗き込んだら、もうそこがオレンジランドの駐車場だった。
他に一台も車が停まっていない。
ゲートを潜るとオレンジランドの奥さんとおぼしき女性が出てきた。
「みかん狩りはできますか?」
「ああ、はい、一応10月1日から受け付けています」
何だか歯切れが悪い。
「でもまだ青いから酸っぱいですよ」
・・・。
思わず躊躇した私を見て、奥さんは「いや、ね、これはもう好みの問題で、酸っぱいのが好きな人もいるからもちろんみかん狩りは受け付けているんですけど、うちら田舎ものだから、甘いですよとか美味しいですよとは今の季節、言えないんですよ」
しょ、正直というか・・・コメントが見つからない。
「パパ、やってるって、でもまだ酸っぱいって。どうする?」
「いいよ、みかん狩りをしよう」
実は私は温州みかんがちょっと苦手で、ついでに酸っぱいもの全般がとっても苦手だ。
じゃ何でみかん狩りしようなんて言い出したかって言えば、子どもたちはみかんが好きだし、前に伊豆でみかん狩りをしたとき、それなりに美味しかった経験があるから。しかしこの場合は何としたことか。
奥さんは園内の地図と刈り取り用のハサミと袋をくれた。
みかんは小学生以上一人470円で食べ放題。お持ち帰りはキロ300円だと言う。
「よくここが判りましたね、看板全部外しちゃったのに」
「はぁ、難儀しました」
これまた商売する気があるんだか・・・。