4.灼熱地獄の撤収
午後3時ごろ、キャンプ場に戻っていよいよ撤収の準備。
嫌だな…。このじりじりと照りつける日差し、むんむんとした湿気…とてつもなくヘビーな作業になりそうな予感。
私が洗い物を済ませているうちに、パパはテントの中で寝袋を畳んでいて死にそうな顔で這い出してきた。
「あ、暑い~」
手伝う手伝うという子供たちの相手を適当にしながら、テントを解体し、タープを外し、車の中に積み込む。
全部終わる頃はちょうどチェックアウト時間の5時ぎりぎり。
真夏の房総は、水遊びには最適だけど、キャンプそのものは辛すぎる。こんなに暑いとテントを張るのも畳むのも、脱水症状になりそうな厳しさ。パパのTシャツは斑模様の汗染み。
プールとテントの撤収作業で大人二人は体力を使い果たしてしまった。でもどこかで汗を流して帰りたい。こういうとき、本当にこの場所は良い温泉が無くて困る。
時間は既に5時過ぎだし、子供たちは疲れていつ眠ってしまうか判らない。東京方面へ帰るとき、あまり遠回りにならず使い勝手の良い日帰り温泉施設があるとありがたいのだけど…無いのだ。
無いものは無いので、今日もまた一昨日行った
湯の郷かずさに向かってしまった。
今回の旅行はよく泳いだしよく遊んだけど本当に温泉は不作の旅だね。
一昨日と違ったことはと言えば、混雑振りだろう。
入り口入ったとたん、思わず引き返したくなる人ごみ。あきらめて料金を払い、お風呂へ向かう。ごしごしとカナとレナの頭と体を洗って、源泉ぬる湯へ向かえば、そこは行楽帰りの子供たちのプールと化していた…。頼むから飛び込んで潜るのはやめてくれ…と思ったら別の奥様が一喝してくださった。いつだか長野の
駒ヶ根高原家族旅行村の温泉施設(早太郎温泉こぶしの湯)でも同じような状況に出会った。こんな風だから子連れが温泉で煙たがられるのだろう。自分自身も気をつけなくては。
お風呂上りは湯の郷かずさで夕食も食べて帰ることにした。
ポテトフライを頼んだら、300円で山盛り。しかも美味しい。ざる豆腐や稲庭うどん、タコの一本足の丸揚げもいける。ここは御食事どころもなかなかいい。これで温泉が天然だったら言うことないのだが…ないものねだりはいけないか。
そして今は帰路の高速道路…。
温泉にはあまり恵まれなかったけどたまにはこんな旅もいいかも。
温泉が期待できなくても我が家がいそいそと行く国内旅行は千葉と沖縄ぐらいだ。千葉には森のまきばオートキャンプ場とTDRがあるものね。
まあ、温泉には来週入ってくるから…。
そう、一週間経たずに
次の旅行予定が入っている。
我が家の夏休みはまだまだ終わらないよ。
おしまい