房総キャンプ日記 初日


6月1日(土)

 カナを妊娠してから、長いことキャンプはお休みしていた。
 テントを始めとするキャンプ用品もしまいこんだまま。
 レナが一歳を過ぎた去年、再開しようと思っていたのだが、夏休みに長期で南紀旅行に行ってしまったため、結局流れてしまった。今年こそは、夏が来る前に、デビューを果たすつもりで計画を練って…お気に入りだった山梨県本栖湖で考えていたが、流石に6月初旬…あのあたりはまだ寒いのではないかと急遽計画変更。一路、房総半島へ。

 朝6時30に東京を出発。
 久しぶりに渋滞にはまる。事故渋滞だったが、うんざりしたパパは、もう千葉なんて来ないぞと、早々に宣言(笑)。

 森のまきばオートキャンプ場。
 館山自動車道姉崎袖ヶ浦ICより車で10分。
 都心からも近いはずが、到着したのは、キャンプ場のチェックイン時間10時の少し前。


 受付にまだ人がおらず、周りを見回してみると、メェーと鳴き声が…


 
 元牧場だったここは、羊、山羊、ウサギなどがいる。子供達は大喜び。

 チェックイン時間になる頃には、現地で会おうねと約束していた、れもん一家も到着。


 なだらかな(元)牧草地。こんなに都心から近いところに、のどかな風景が広がっているのが不思議な気がする。広い斜面のどこでも好きなところにテントを張って良いという。嬉しくなってしまう。

 でもゴールデンウィーク中は車とテントでぎっしりで、入った車が出られないほどの混雑だったらしい。

 このキャンプ場の良いところ。温暖で、芝生。何よりチェックイン時間が午前10時と早く、見晴らしが良く、動物もいる。小さい子供連れのキャンパーにうってつけ。首もすわっていないような赤ちゃんも見かけたし、ディキャンプの人もいる。


 さぁ、テントを作ろう。レナもお手伝い?


 完成。お天気もいいみたい。一休みしたら、出かけよう。


 まずは買い出し。アクアわくわく市場。
 駐車場や看板は大きいが、中はさほどでもない。アクアライン開通効果を期待して平成11年にオープンしたとはとても思えないレトロ感。
 ここで軽く食事もとる。別に立派なレストランがついているわけではない。焼きそばなどをつまむ程度。


 午後はおきまりのコース。れもん一家、つきあわせてごめん。我が家は必ず温泉に行っちゃうんだ。

 湯の郷かずさ
 日帰り専用施設で、露天風呂、砂風呂などがある。

 大人平日700円、土日祝日は1,000円のところ、たまたま持っていた古いガイドブックに本紙持参の方、半額と書いてあったので、リーズナブルなお値段で入館。

 内湯は、ジャグジーと繋がっている浴槽と、立ち湯のジェットバス。かなり塩素臭い。


 露天風呂(上総名水の湯)は思ったより広く、わりと感じがよい。残念ながらここもかなり塩素臭がある。入ると少し熱めでさっぱりした感じ。

 画像で奥に見える八角形の建物は香り風呂。入るとハーブというより少し香水っぽい香りがするが、ぬるい浴槽でリラックスしてもらうのが目的なので、湯温は長湯に向くぬるめ、浴槽も浅い。赤ちゃんにもいいかも。

 そのほか、四角い浴槽が二つある。28度に設定された源泉ぬる湯と、屋根のついた備長炭風呂だ。源泉というから、源泉が入っているのかなと思ったが、ここも例外ではなく塩素臭。ただ、この温度が子供達には大受け。カナもレナもここから動こうとしなかった。深さがレナの顎のすぐ下ぐらいまであるのに、まるで意に介さない。さらに奥の方がわずかに傾斜してさらに深くなっているため、湯口のそばまで行くと、下唇のすぐ下まできてしまう。にもかかわらず、にこにこと入っているレナに、通りすがりのおばあさまは、「あらまあ、生きるか死ぬかの瀬戸際みたいね」と爆笑もののコメントを残して下さった。

 特筆は、洞窟風呂。入り口に決して騒がしくしないようにとの張り紙がある。ドアを開けると薄暗い。目の前にもう一つドアがあって、足下にひたひたと湯が流れてくる。二つ目のドアを開くと、中央のオブジェから湯が出ているマーガレット型の、ごく浅い浴槽がある。浴室内は間接照明で、かなり薄暗い。形を花にたとえると、花びらの部分にそれぞれ人一人が寝そべることができる感じ。実際、女湯では三人ほど、トドと化していた。何やら音楽も流れていて、まあ、ヒーリングスペースといった感じである。

 トイレも浴室内から直接行かれるところについていて、長湯をして下さいという感じの施設だ。
 ほとんど浴感はないが、長く入っていると、わずかにアルカリっぽいぬるつきがある。あがった後は割とすべすべ。追加料金で砂風呂なんかもあった。

 露天風呂の横と、施設の入り口の横に、上総の名水を飲んだり汲んだりできる場所があった。最初から知っていたら、キャンプ用のポリタンクを持ってきたのにと後悔しきり。

 ここは、本格的な温泉を求めている人には向かないが、温泉はおまけくらいに考えて、スーパー銭湯としてみるなら、相当良いと思う。

 まっすぐ戻って、一休み。それから仕入れた海の幸を中心にバーベキューの準備。カナとレナは、れもん家の子供達に面倒を見てもらって、ウサギや山羊に餌をやりにいったり、洗い物をしてくれたりしている。
 同世代の子供のいる家族と遊びに行くのも良いが、少し年の離れている子供達だと、いろいろと学ばせてもらえることが多い。れもん家、どうもありがとう。

 

 初めてのテントに子供達も大興奮。
 さんざん騒いで、ぱったりと寝てしまった。
 それから大人の時間。火を囲んでゆっくり話しましょう。周りのキャンプサイトのランタンも一つ、また一つと消えて、いつの間にか、満天の星。



続く…



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