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◆◇青森温泉紀行◇◆
下北半島-十和田-岩木山麓

9.ハウルならぬ弘前の動く城!










このパンフのノリ、好きだわ



 なんと弘前城は移動準備中だったのだ。
 解体して、移動先で組み立てるとかではなく、なんと城自体をジャッキアップして、ずるずると引っ張っていくという。
 しかも今、ちょうどジャッキアップしているところだという。
 なんという荒唐無稽な。



しかしこの天守閣曳屋、単に移動させるだけでなく、二ヶ所の仮置き場を経由して回転しながら移動するとか面白すぎでしょ。
何より一番びっくりしたのは、この弘前城の引っ越し、これが初めてじゃなくて明治30年に一度経験済みってこと。当時の技術半端ない!!


 このような建物を土台から外し、移動、引っ越しすることを曳屋(ひきや)工事と呼ぶ
 直線距離で70m先に三階建ての大きな天守閣を曳屋して、たわみの出た石垣を修繕し、また元の場所まで曳屋して戻す。
 真っ直ぐ一気に曳屋するのではなく、途中に二ヶ所中継地点を設け、角度を変えてまた引っ張る。
 でも一番びっくりしたのはこの弘前城の曳屋、今回が初めてじゃないこと。
 明治時代に一回曳屋して石垣を治した実績があるんだって。
 現代のような建築機材があるわけではないだろうに、凄すぎ。
 ハウルの動く城はファンタジーでも弘前の動く城はリアルだ。






 有料区間の中に入ると、ジャッキアップしている様子がよく見えるよう、見学用のテラスが作ってある。
 城は既にわずかな隙間だけど浮いている。
 さっきまで全然城に興味が無さそうだった夫が、わくわくしながら工事の様子を眺めたり、説明パネルを読んだりしているのを見ると可笑しい。
 移動先の城の土台は既に準備されていて、仮置き場といえど偽物感が半端ない。






ジャッキアップしてる天守閣なんて確かに今しか見られない。





4-10弘前の和菓子司 大阪屋へ続く


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