夕食後はようやく女湯に変わった久安の湯へ行ってみる。
こちらは泉響の湯と比べてそこまで天井が高くは無く、湯気がこもりやすい。
浴槽とは別に壁に音を立てて湯?水?の出ている所がある。後からここに魚が泳いでいたと知ったが、お風呂に入っている時は知らなかったので探さなかった。
また久安の湯は掛け湯槽というか汲み槽も格子状で、床に埋め込んであるような面白い作りだった。
お湯は泉響よりも少し熱めかな。
ここも無色透明でにおいや肌触りに強い特徴は無い。
泡は泉響よりも大きなものが頻繁に浮いてくる。
泡の出具合は不定期で、場所も定まっているようで移動していくようにも見える。
たまに鼻先で泡がはじけると、ゆでたまごのようににおいがするようなしないような。
ここも入りっぱなしではいられないので、しばらく入った後、浴槽の横の床で休むが、泡が立ち上り、湯面で崩れて波紋が広がっていくのをいつまでも見ているのは幸せだ。
この床の下で大地が生きていて、呼吸しているのが見えるような気がするから。
いつの間にか泡が静になっていた。長時間過ごし過ぎたかなと思って上がる。
湯上りの肌はパウダーをはたいたようにすべすべ。
この感触を確かめながら眠りたい。