夫はチェックアウトを済ませてから、駐車場に車だけ置かせてもらって下風呂温泉を回るつもりだったが、駐車場使用について相談したところ、女将さんは「共同浴場に行くなら湯上りに汗をかくと思う。チェックアウトせずに浴衣で行かれたらどうかしら」と、痺れるようなアイデアを出してくれた。
これは正しい選択だった。
下風呂の共同浴場のお湯は熱い。
あまり汗をかかない体質の私ですら、思わずひーっと言いたくなるほど新陳代謝が激しくなる。
お礼を言って早速出発。
結論を言うと、浴衣は大正解だったが、昨夜で懲りているように足元だけは自分の靴を履いてくるべきだった。
さつき荘の前の道をニュー下風呂の手前で右に曲がる。まるほん旅館・さが旅館はこちらだという矢印の看板のところだ。
そして狭い坂道を上っていくと右手にある三角屋根の建物。
男湯と女湯とそれぞれ色の違う暖簾が下がったドアがある。
中はいかにも共同浴場という感じ。番台もある。ベビーベッドは無いけどベンチがある。
湯めぐり手形を出すと番台で「熱いよ」と言われる。
新しくは無いが、脱衣所も浴室も広く明るい。湿気は籠っている。