東北温泉は日本一の黒湯とか、県内初の湧水による冷水水風呂とか、煽りコピーの多い温泉かもしれない。
責めているんじゃなくて、面白い、興味深いっていう意味だけれども。
ブロックみたいに四角い印象の建物で、正面から見た時、二階、三階にあたる部分の外壁が黒いのは、お湯が黒いことに掛けているのかなとも思った。
何となく旅館と言うよりビジネスホテルっぽい雰囲気もあるのだが、入り口から中に入るとずらっと有名人のサインを並べた受付カウンターがあり、男湯と女湯はそこから左右に分かれるようになっている。
青森県五色温泉タオルというものも200円で売っており、五色ってなんだろうと気になる。
脱衣所にベビーベッドは無いがソファーあった。そして何故かベビーベッドは脱衣所の中じゃなくて外の廊下に貴重品ロッカーとともに置いてある。
一方、脱衣所にモール泉についての説明や、いかにしてここが日本一の黒い湯と自称するに至ったかの貼紙があった。
モール温泉は植物由来の温泉で、日本では十勝川温泉が昔から知られているが、最近はあちこちの温泉が実はモール泉だったと言われていて(関東にも多い)、専門家のやませみさん曰く、今はそれほど珍しくないとのこと。
もちろん貼紙でアピールしているだけあって、この東北温泉も例にもれずモール温泉だ。
そして黒湯のこと。
岩手大学の成田栄一教授に東京までの温泉を分析してもらい、かつ東京以南はインターネット及び電話調査結果により、ここ東北温泉が日本一の黒さと判明したとの事。
じゃ、どんだけ実際に黒いかというと・・・
実際のところ、期待した黒さは東京大田区や房総半島の一部などを知っている人にはそこまで強烈ではない。
十分黒いが薄いコーヒーぐらいだろうか。入ると膝辺りまでうっすらと透けて見える。
いやもちろん黒いよ。十分黒いけどね。