宿泊棟からすると温泉施設の建物の中は結構綺麗だった。
受付には若いお姉さんがいて、浴室は向かって左手の暖簾だと言うだけ。
ここを教えてくれた義満さんに、東八甲田温泉には大浴場とヒバ湯の二種類の浴室があると先に聞いていなかったら、絶対ヒバ湯の存在には気付かなかったよ。
夫は受付の指示に従ってさっさと大浴場の方に行ってしまったが、私だけ引き返してヒバ風呂もあるんですか?と改めて聞いてみると、受付の斜め正面、玄関に近い場所がそうだと言う。
確かに振り返ると目立たないドアがあった。お姉さんは「でも熱いですよ」とあまり薦めない雰囲気。
まず先にヒバ湯へ行ってみることにした。
それほど大きくない浴室で、壁のタイルや板が綺麗な割に、床のタイルは温泉の泉質であちこち茶色く見える。
浴槽はヒバの木造。底も板張りなのが透けていた。
お湯は薄い黄色。
熱いと言われたので覚悟して手を入れるが、拍子抜けするほど熱くない。42度程度?
泡が浮いている。細かい白い湯の花も少し浮いている。
最初はきしつきというか、キューっと引っかかるような感触だが、2~3分入っているとベールでくるまれたような強力なすべとろ感。いつの間にか全身がにゅるにゅるとしている。
浴槽でのお湯のにおいはあまり無いが、カランをひねってみるとはっきりしたゆでたまご臭が最初だけプーンとただよってきた。