火口も降りてみた。
火口と言ってもイメージしていたものとは違って、断層のずれのような亀裂が地下深くに続いているみたい。
転落防止の柵があるので底まではのぞきこめない。
下からひんやりした湿った風が昇ってくる気がする。
ところで笠山がこのような形になったのは約1万年前の噴火のためなんだって。
山口県に活火山というのも意外だったけれども、地球の歴史から見て1万年前なんて本当に最近で、そんな最近ここがドッカンと山を作る勢いで噴火していたと思うとへぇーと驚くのだ。
ナイジェルさんには笠山の麓にある明神池も勧められていたが、ここは車から通りすがりに見ただけだった。
池のほとりに安芸から分岐された厳島神社の社が立っているのが見える。
しかしこの明神池、小さな静かな池かと思えば何故か池の上空に無数の猛禽類がひゅんひゅんと飛び交っている、妙に殺伐とした雰囲気だった。
なおこの池は汽水湖で、実は地下で海と繋がっているのだそうだ(正確には地下は火山の溶岩なのでその隙間から海水が入り込む)。
豊漁を祈って厳島神社に奉納された魚類がこの池で大繁殖しているいうから、あの猛禽類はそれを狙って毎日来るのかな。