海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*
もう沖縄最後の夜だと思って、夕食は外食。パパお気に入りの魚しんで食べることにした。
出かける前に冷蔵庫に残っていた昨日のおかずをつまみながら飲んでいると、ふいにパパの携帯が鳴った。
「ウラたまだっ」とカナ。
「ウラたまだっ」とレナ。
それは子どもたちの待ちわびていたジャスコからの電話で、ようやくウラたまの船便が着いて商品が入荷したという用件だった。
「レナはね、ウラジュエリーがいい」と、もうほしいデザインを固めているレナ。
「私は何でもいいや」と、あっさりしたカナ。
真面目な担当者は先に押さえてくれようと電話で商品のデザインをひとつひとつ説明し始めたが、パパは今からすぐにお店に行きますからと伝えた。
東京では二日前に発売になっていたはずのたまごっちのウラたま。
たぶん名護で手に入れたのは我が家が最初だろう。
何度も入荷状況について問い合わせて呆れられているだろうなと思いながら店に向かうと、担当者はにこやかに四種類のデザインをカウンターに並べてくれた。
残念ながらレナのほしがった紫色のウラジュエリーは無かった。
六種類発売されたうち四種類だけが入荷していた。
「私、これがいい」
お目当てのデザインがなかったレナが逡巡しているうちに、姉のカナはさっさとピンク色のウラフリルを選んでしまった。
「じゃ、レナはこれがいい」
レナが選んだのは水色とピンクのウラリバーだった。
「ありがとうございました」
「いえいえ」
担当者だけでなく、売場のお姉さんたちも良かったねと子どもたちに言ってくれた。