7.仮名ドーナツボート
パパは子どもたちと約束したので最後にもう一度乗り物に乗せることにした。
さっきの受付の近くには、バナナボートの他、U字型のフロートとおにぎり型のフロートも浮かんでいる。
「せっかくだから今度は違うのにしたら?」
子どもたちが選んだのはおにぎり型のフロートだった。
おにぎりの三角部分それぞれに人が一人すぽんと入れる窪みがある。三人乗りだ。
子どもだけで乗るのもOKだと言うので、今度はカナとレナだけで乗せてみることにした。
料金はバナナボートより少し安い1,000円だった。
カナもレナも子どもだけで乗れるとは思わなかったようで大はしゃぎだ。
まるで恐がりもせず「行ってきま~す」と手を振っている。
このフロート、名前が判らない。レナはドーナツボートと言っていたが、「乗せてくれたお兄さんがそう言っていたの?」と聞くと「ううん、自分で名前をつけた」と。
たぶんシービスケット又はバンパーチューブという名前なんじゃないかと思うけど確信は無い。
他のお客さんがこれに乗っているときは、窪みにお尻を入れて足が出ていたが、子どもたちは小さいので中にしゃがんですっぽりサイズだ。