海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*
車に戻るとパパがはもう必要な情報を手に入れたようだった。
直接ビーチの方へ車を走らせる。
ビーチの駐車場を使えるみたいだ。
但しビーチにはトイレが無いので、トイレの時はここまで歩いて戻って来る必要がある。
古宇利島の古宇利ビーチは島から見ると橋の左側に広がっている。
手前とビーチの上にそれぞれ一軒ずつ小さな売店が立って、飲み物だのかき氷だの売っている。
パラソルはぽつりぽつり。
水納島のような混雑は無い。
お客さんは数えるくらいというところだ。
これほど綺麗な海なんだもの。おまけに浅瀬の辺りから黒っぽいグラデーションが広がっている。だから、もうすぐにも魚がいっぱい見えるものと思った。
クラゲ除けのSafe
Seaを塗る間ももどかしい。
大急ぎでシュノーケルをセットして、子どもたちと海に入ってみた。
遠浅で子どもでも足がつく。
ざばざばと進んで、黒っぽいところまで辿り着いてマスクを海に沈めると
「・・・」
魚がいない。
全然いない。
な、なんでー?
安心して。後でお魚の沢山いるところを見つけてあげるから。
黒っぽく見えたのは珊瑚じゃなくて海草のようなものだった。
それがゆらゆらと海底から生えている。
そう言えば水納島でも珊瑚のある奥の方に行く途中、ところどころ砂地に海草が生えているところがあって、そういうところは砂地同様ほとんど魚が見られなかった。
こちらから見ると海草は、珊瑚同様隠れるところがいっぱいで、何となく魚がいそうに思えるのだが、駄目なのか・・・残念。
遊泳区域の一番奥まで行ってみたが同じだった。
「お魚、いないの?」
「なんで、なんで」と子どもたち。
こんなに透明な海なのにね。
「お魚、見に来たのに」
「お魚いないとつまんないよ」
ビーチに戻って、「海が綺麗なだけじゃ魚がいるとは限らないんだね」とパパに報告。
がっくり。
後でカナをトイレに連れていくため、歩いてサブセンターに向かったとき、古宇利大橋を架けるために埋め立てられた場所の図を見つけて思った。
どうもちょうど古宇利ビーチの遊泳区域から先をぐるりと埋め立てたらしい。
それで珊瑚が無くなり魚がいなくなってしまったのだろうか。
それともあの場所には昔から魚がいなかったんだろうか。
「どうして橋を造るの?」とカナ。
「島に住んでいる人が不便だからだよ。船でしか行ったり来たりできなかったら、急に病気になっても病院にも行かれないでしょ」
「船で行けばいいじゃない」
「船は決められた時間にしか出ないし、一日何本も出ないよ。橋ができればいつでも行ったり来たりできるようになるじゃないか」