海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*
当時の旧道は門から右へゆるくカーブしていたようだが、今は大庭まで直進の石段が敷かれている。
石段の左手にはいろいろな花が植えられており、沢山の蝶が舞っている。
ここは寒緋桜の名所でもあり、季節には大勢の花見客で賑わうという。
石段の上は祭事の中心となった大庭、そして本丸である主郭がある。といっても今は何も残っていないが。
今帰仁城は、沖縄戦で徹底的に破壊されてしまった首里城と異なり、薩摩藩の琉球侵攻で破壊されて後も、多くの城壁や礎石が残された。だから遺跡として原型をとどめている。
その分、テーマパークのように当時の姿をそのまま復元したきらびやかな首里城とはまるで雰囲気が違う。
見晴らしの良い本丸に建って、眼下の崩れ掛けた城壁と緑の森の向こうに広がるエメラルドグリーンの大海原を見ていると、悠久の時の流れを感じずにはいられない。
北山王もこうしてここから海の向こうを眺めていたのだ。