7.レナとムラサメモンガラ
レナは本当にシュノーケルが上手い。
その分うっかりすると自分でどんどん行ってしまうので気をつけないといけない。
水底まで何メートルぐらいあるだろう。
自分だってもし浮き輪の空気が抜けたらと思うとゾッとする。
まったく泳げないわけではないが、これだけ浜から離れていると自力で辿り着く自信は無い。
浮き輪一つで二人は支えられるから、もしどちらかの空気が抜けたらもう一つまで泳げば何とかなるだろう。
海中世界はどきどきするほど魅惑的だが、頭の何処かで万が一のことを考えてはその度に背筋も寒くなった。