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◆◇桜の古都巡り◇◆
奈良観光旅行記

23.倭迹迹日百襲媛命と箸墓古墳を巡る伝説






 名前がいっぱいあると言えば大神神社の主祭神である大物主神にも名前がいっぱいある。
 最も知られている名は大国主神だが、他に大己貴命(おほなむち)、葦原色許男神(あしはらしこを)などさまざまな名がある。
 この大物主神が三輪山の化身であり、箸墓古墳に眠るとされる孝霊天皇の皇女 倭迹迹日百襲媛命(やまとととひももそひめのみこと)の悲劇の伝説に姿を現す。

 やまとととひももそひめと箸墓古墳を巡る伝説はこうだ。
 三輪山の大物主神と婚姻したひめは、夜にだけ現れる夫の姿を見たいと懇願し、ついに朝になったら櫛箱に入っているから見ても良いという許可を貰う。ただし決して驚いてはならないと(見てはならないではないんだね)。
 そして明るくなって櫛箱を見た彼女は中にいるはずの夫が小さな美しい蛇の姿をしていることに驚く。
 恥をかかされたと思った大物主神は怒って三輪山に帰ってしまい、ショックを受けたひめは箸が刺さって亡くなってしまう。
 ひめの墓は箸墓古墳で、これまた不思議なことに昼は人が作り、夜は神が作ったとされている。
 何故に夜は神が作ったのだろう。


駅前のゲートは「大神神社」ではなく「三輪明神」と記されている。



 このやまとととひももそひめは卑弥呼のことではないかとする説もある。
 理由は年代が合うこと、ひめも卑弥呼同様巫女として力を持っていたこと、そして彼女が葬られたという箸墓古墳が発見されている前方後円墳の中でも最も古くしかも巨大であることから、相当な権力者の墓と推測されるかららしい。

 ともあれ大神(おおみわ)神社は三輪山そのものがご神体であり、そのお姿は蛇だ。
 神と書いて「みわ」と読ませ、ご近所に箸墓古墳もある・・と。
 そんなことを考えると、神話の世界、古事記・日本書紀の世界に来ちゃったんだなと思う。

 しかし三輪駅の周辺はちょっと寂れた雰囲気が漂っていた。まあ別に現代風に賑わっている必要はないのだが。
 方角的に三輪神社は矢印と反対側のような気がするがと思ったが、とりあえず矢印通りに歩くと、二本目の十字路で右に曲がるようあって、最終的にはコの字を描くようにもう一回曲がって、結局駅を出た時は背にしていた方角に歩くようになっていた。
 たぶん道が無いからこういう行き方をするしかないんだろうけど、最初の十字路を右に曲がった方がショートカットできたような気がしなくもない。


近道っぽい降車専用出口



 そしてぐるっと回って駅の北側で線路を渡った時、そこに降車専用出口を見つけた。
 誰もいないので開いているのか閉まっているのかわからないが、ここから出れば大神神社に近いはず。ただし参拝客を見込んだ駅前の店はもっと閑散としてしまいそうだが。

2-24夕食の計画変更へ続く


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