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滑川温泉湯治日記1-5


5.ロシア製のアクロバット専用機たち

 ここにはNPO法人ふくしま飛行協会の機体展示場があり、冬季をのぞき土日10時から4時まで自由に見学することができる。
 この日は9時半頃に到着したが、すでにオープンしていて三機の小型機が展示されていた。
 展示といっても正確には、勝手に見てくださいという感じ。
 格納庫の中には蜻蛉のような羽を広げた綺麗な黄色の飛行機が、外の緑の上には赤い機体に紺と白のラインが入った機と、白と紺の機体に赤いラインの入った機が仲良く並んでいる。
 特に外にいる二機は、日本でそれぞれ一機しかないという貴重なアクロバット専用機なのだそうだ。
 ロシア製でプラスマイナス10Gまで耐えられる構造だという。しかし実際は機内のパイロットはGスーツなどを着用しないため、5Gぐらいが限界らしい。
 説明してくれた方は、往年のベテランパイロットで、自分はマイナス5Gを経験したことがあると教えてくれた。プラスのGは上から下へ重力がかかるから血液が体の下に集まる。マイナスは逆。マイナス5Gになると、網膜にも血液が過度に流れるため、視界にぷつぷつと黒い点があらわれるという。




どの機もおもちゃみたいにカラフルで可愛い。
ロシア製の飛行機って高性能なんだ。
初めて知りました。

赤い機と紺の機はそれぞれ日本に一台ずつしかない珍しいアクロバット専用機なんだそうです。


 アクロバット専用の二機は、今日これからふくしまスカイパークを飛び立ち、但馬で給油して広島まで飛ぶのだそうだ。明日、広島でアクロバット飛行のデモンストレーションがあるという。それに出るためだ。
 飛ぶのを待つうちにも、二機ほどグライダーが降りてきた。
 頭上を大きな鳥のように白い機体が横切り、それからゆっくり旋回して降りてくる。滑走路は一本。金網はあるけれど、風を感じるぐらいすぐ目の前に降りてくる。


1-6.飛んだよ、飛んだ!!へ続く


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