◆◇長崎旅行記◇◆
小浜温泉湯祭りとハウステンボス
9.天空の城
なんかこう、なにもかも上手くいかない感じ。
ハウステンボスでやりたいことが沢山ある分、入場も早めにして早く回転させようと思ったのに、集合場所が判りにくかったおかげで随分列の後ろになってしまったし。
それから貴重品とカメラをロッカーに入れて、サインをしたアドベンチャーパーク参加同意書を提出して、随分とのろのろとした列で待たされて、ようやく防具を身につけ、説明を受けた。
簡単なコースと難しいコースとあるけどどっちにしますか?と言われて、レナが目を輝かせて難しいコースと答えていた。
体の硬い私はちょっと躊躇したが、回りではもっと小さい子たちもみんな難しいコースと答えていたので、簡単なコースに行く人は少ないのかもしれない。
難しいコースなら説明も長いですが頑張って聞いてくださいと言われ、防護ベルトに付けられた命綱の使い方など習う。
カッチャンとロープにはめ込んで使う命綱は二本。片方が外れているときにはもう片方は開かないようになっていて、足を滑らせても必ずぶらさがるようになっている。
ここに至るまでが長くてフィールドアスレチックの遊具に昇り始める前に既にぐったりしていた。
昇る前にロープの使い方を練習して、後は順番に遊具を昇っていく。
昇りきったところで早速前のグループが躓く。
要所要所が超えられないとすぐに渋滞する。
見ると私たちの後ろのグループは途中から別の道に行ってしまった。
ところどころにいる係り員に聞くと、特にルートは決まっていないので自由に回ってくださいとのこと。
なんだルートが決まっていて、前についていかなきゃいけないのかと思っていたよ。だってそんな説明無かったじゃん。
綱渡りになっているところとか、ネットに張り付いて進む所とか、工夫されたいろいろな障害があるのだが、もうレナは嬉々として回っている。こっちはついていくのがやっと。
有る程度高いところまで昇ったところで、レナがこっちに行こうと指差した先を見て絶句。
等間隔にタイヤがぶら下がっている。
あれを伝って移動せよと?
最初のタイヤにつかまるまでは楽勝だろうけど、次のタイヤから難儀するのは目に見えている。自分が乗っているタイヤが不安定な状態だと、次につかまっても両側のタイヤが開いちゃって飛び移れない気がする。
ちょうど全体を見ながら指示を出したりレスキューしたりと忙しく回っていた係り員のリンさんが、「お母さん、あれはちょっときついと思うな」とぼそりとつぶやいた。
だよねぇ。
でもレナは「行くよ」と一言、さっさとタイヤを渡り始めた。
なんだかんだで体育会系部活で鍛えているカナも後に続く。
わ、私は・・・?
頼みの綱のリンさんも、下の方のブランコが繋がっているような遊具でにっちもさっちも行かなくなった少年をレスキューしに、猿のようにするすると降りて行ってしまったので、覚悟を決めるしかない。
ひらめいた。
「ママ、ずるーい!!」
どうやったとはあえて書かないけれど、少々ずるい方法を用いて、私はそこをクリアした。
以降、もうやばそうなルートは行かないことにした。
レナが行っても回り道して別ルートからアクセス。
どうしたって無理なものは無理だい。
結局、天空の城を遊びつくして防具も外し、ロッカーから荷物も出し、キャプテンボスを出て有料エリアに戻ったのは午後1時45分頃。
どんだけ天空の城に居たんだろう。
なんだか今日のハウステンボスはこれで終わっちゃいそうな勢い。
レナが「すっごく楽しかったー」と言ったからいいか。
うん。