3.さよなら2号館
のんびり後かたづけをして、荷物を纏め終えたのはお昼近く。
広い古民家は再びがらんとなってしまった。
暖房器具と電灯を消して回る。
吹き抜けの部屋の豆電球を消すスイッチがどうしても見つからず、電球の所のスイッチを捻った。
吹き抜けの隣の和室は屋根の雪の重みで最後まで襖が閉まらないままだった。
外に出ると雪で視界が煙って見えるほどだった。
玄関から車まで歩くだけで真っ白になってしまう。
もう雪は後から後から絶え間なく降ってきて、振り返ると今日まで泊まっていた2号館も再び雪に埋もれていた。