8.冬の古民家はテントウムシ・ハウス
といっても、寝室に決めた部屋も隙間だらけだ。
一応、障子の奥は直接窓ではなく、15センチほどの隙間が開いた二重構造になっている。
しかし打ち付けてある板は隙間だらけ。障子にも破れ目があり、すーすーと風が出入りする始末だ。
後でガムテープを見つけて修繕しようとしたが、テープの残りが少なく、ついにはサランラップを当てて凌ぐこととなった。
部屋のあちこちにテントウムシがいる。驚くほど大きいのもいる。
テントウムシは木のうろや木の皮の内側に潜り込んで越冬するので、隙間だらけながら外よりは温かい古民家の中に潜り込んでくるらしい。
畳と畳の隙間や、床板の隙間を覗き込むとごっそり隠れていたりする。
うっかりすると踏んづけてしまうので、レナはお菓子を食べた後のプラスチックケースにテントウムシを集めた。
生きているのも死んでいるのもいっしょくたなので、後日yuko_nekoさんにそれだけは集めるのをやめてくれと言われていた。
湯たんぽはこの古民家の必需品。
幸い4つだけは備え付けがあったのでとりあえず今夜は安泰。
若井さんはyuko_nekoさん一家が到着する前にあと3つ届けてくれることを約束してくれた。