7.クーゲルバーンにチャレンジ
「どんな風に作ればいい?」
「自分で考えたら? 海の中にするとか、お花畑にするとか」
つぶらやの方針にも「大人は口を挟まない 作る人の考えが優先」とある。
カナはパパと組んで虹色のクーゲルバーンを作ることにして、レナはママと組んで海の中のクーゲルバーンを作ることにした。
カナは最初迷ってすねかけたが、デザインが決まると一心不乱に作り始めた。
レナは海の中のイメージはすぐにわいたようだが、一面に水色をぬるという作業に苦心した。
水性マジックを斜めの切り口にあわせて板に滑らせれば効率よく色がぬれるのだが、そこは幼稚園児、なかなか上手くはいかない。
パパもママも何度も手を出しかけて引っ込めた。
もう疲れてぬれないというレナを励ました。
がんばれ、あと少し。絶対自分の力でできるよ。
あとふたぬり、ひとぬり・・・やった、完成だ。
そして選んでおいた板や竹をボンドで貼り付ける。
別のテーブルで作っていた男の子が、竹をトンネル状に貼り付けているのを見て、ちょっと真似させてもらった。
ずいぶん時間がかかったけど、自分たちの力で作ったよ。
出来上がりを受付の人に見てもらって、「がんばったね」とほめていただいた。
完成したクーゲルバーンはころころと透明のビー玉が上手に転がってゴールまで届いた。