17.松代の夜空を彩る花火
花火は7時半から9時まで、およそ100発ほど上がるという。
若井さんから事前に一号館からは見えないと聞いていたので車で移動することにした。
7時半少し前。一号館から車を出す。
蓬平の集落を抜ける前に一台の車が私たちの前に割って入ってきた。
家族三人乗せて、駅の方へ向かうようだ。
時間からいっても花火大会を見に行くのに違いない。
いい場所が判るかもしれない。付いていってみよう。
前を走っていた車はワカイ測量の近くのJAの駐車場に入った。
既にパンパンと夜空に劈く音を立てて花火が上がり始めている。車の窓からもそれが見えた。
道路沿いの家々では、みんな玄関前に椅子など持ち出して団扇を片手に花火見物をしている。
ほくほく線まつだい駅の駐車場に車を入れることにした。
線路沿いの芝生の上に見物客が各々レジャーシートやアウトドア用の椅子を並べて空を見上げている。あそこに混ぜてもらうことにしよう。