2.トンネルの向こうは青空なり
朝7時半。
関越道の嵐山PAを過ぎたところで、東京から降り続いた雨はやんだ。
先週もこの道を走っていた。
ちょうど夏休み前の三連休で帰りは大渋滞だったっけ。
渋川伊香保ICの手前、まだ空は一面雲に覆われているがだいぶ明るくなってきた。
「関越トンネルを抜けたら晴れているかな」とパパ。
後部座席でつまらなそうにしている子供たちにパパがナンバープレートで足し算をやろうと持ちかけた。
「2足す5は?」
「7」
「8足す2は?」
「10」
小学二年生のカナはできて当たり前だが、幼稚園年長のレナもがんばってついていく。
お姉ちゃんがいろいろ教えてくれるから、最近は漢字も少し読めるようになっている。
何しろ二番目というのは負けず嫌いなのだ。
赤城でまたちょっと雲の中に入り、小雨。
赤城高原は真っ白。キリ注意の看板があるが、本当に霧が出やすい。高速道路の両側が霧で埋め尽くされていて、何だか道が空中に浮かんでいるようだ。
更に霧が深くなると、前方の車も霞む。
運転は慎重に。
先週遊んだ水上で、また空は明るくなってきた。
でもまだ雲は低い。もうじき関越トンネル。
谷川の方向にちらりと青空。
よし、トンネルの向こうは、トンネルの向こうは、きっと・・・。