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◆がんばれ新潟 雪国に春は来たか◆2-2
2.出現した第二のかまくらと、雪の壁の上に広がる別世界
さて、昨日カナとマコちゃんが配ってくれたスノーランドの整理券によると、オープンは9時半らしい。
スノーランドというのは5号館の庭に作った雪のかまくらと滑り台のことだ(後で、スノーランドの2が発見されてから、こちらはスノーランドの1と命名された)。
カナは9時前からスキーウェアに着替え、スノーランドオープンの準備に勤しんでいた。
そして9時を過ぎた頃から招待した客(大人たちとタク君とレナ)に早く来い来いと5分おきに言いに来る。
マコちゃんも、もう熱も下がったから外に行きたいと言うので、カナやレナと比べてそれほどおでこが熱くないことを確認した上でぽこさんも条件付きで外に出て良いと許可を出した。靴下は二枚重ね、時間も短時間でと。
ところでタク君がもくもくと掘り進んでいるかまくらだが、人二人ぐらい余裕で入れる大きさになったが、そろそろ岩盤ならぬ雪の壁が固くなり、掘るのに難儀するようになっていた。
ぽこさんはあっさりと、正面が固くて掘れないなら、左右にY字型に掘り進めば、などとお気楽に言っている。しかも「今の三倍掘って」ととんでもない指令まで。
「そのかまくらなんだけど、今日、隣に別のかまくらが出現したんだよ」と吃驚するようなことをタク君が言い出した。
なんでも昨日は無かったのに、今日はあらわれたんだそうだ。階段までついていて、自然のものとは思えないと言う。
タクくんが一所懸命働いたので、かまくらがこんなに大きく・・・ 昨日のまつだい駅前祭りでもらったチュッパチャップスの包み紙が、なんと、ほくほく線特別仕様だった。マスコットキャラのほっくんのイラスト付き
幼稚園年中のレナは、家にいるときはいつもお姉ちゃんに遊んでもらっている。2歳違いなので、自分では全て同レベルだと信じているのだ。
しかしマコちゃんのようにカナと同い年のお友達が来ると、とたんについて行かれなくなる。カナとマコちゃんはどんどん先へ行ってしまって、いつも離れて後ろを歩いていることを思い知らされるようだ。
だから今日もすごすごと舞い戻ってきて、スキーウェアを脱いでコタツに潜ってしまった。
「レナもスノーランドへ遊びに行けば?」
「やだ。レナは寒いの嫌いだから」
そのうちに外が静かになった。
かまくらの辺りにひとけがない。みんなどこへ行ったのだろう・・・。
部屋の窓から2メートルの雪の壁が見える。その壁の上にこんもりと雪の丘ができていて、その頂上にタク君の姿が見えた。
そりに乗って滑っている。
次にカナが見えてやはりソリで滑り降りた。
最後がマコちゃん。
いったいどうやってあそこに登ったのだろう。
後で見に行ったら、確かにタク君の掘っているかまくらの横にもうひとつ、融けかけたかまくらが出現していた。気温が上がって、雪で隠れていたものが姿を現したものだ。たぶんこの5号館に私たちより前に泊まった人が作ったものではないだろうか。
タク君の作っているかまくらと違って、入り口が少し高いところにあるので、そこまで斜めの道がつけてあるのだ。そしてそこから上に上がることができた。
崩れそうな雪の斜面をゆっくり登っていくと、上り詰めたところに想像していたよりずっと雄大な景色が広がっていた。