8.手作りスノーランド
カナとレナとマコちゃんは、早速奥の部屋を子供部屋だと言って、コタツのテーブルに玩具を広げだした。
タク君はお父さんのぽこさんの命で庭に出てかまくらを掘る。
家の周りには2メートルを越す雪の壁ができていて、雪を積み上げなくてもただ掘り進むだけでかまくらができそうだ。
やがて女の子たちもスキーウェアに身を包んで庭に出てきた。
タク君とぽこさんが掘っている横に雪の滑り台を作ってソリで滑ったりしている。
そのうちにマコちゃんがかまくらと滑り台などのあるその辺りを、「スノーランド」と命名した。そしてカナと二人で山ほどチケットを作り、残るみんなに配って歩いた。
チケットには「スノーランド あさ9じはんからよる6じはんまで」「すべりだい わりびきけん」「かまくら きゅうけい」などと書かれていて思わず苦笑してしまった。
マコちゃんはもう、雪遊びに夢中で、お父さんのぽこさんが「温泉に行こう」と誘っても首を横に振るだけだった。
なので、温泉にはぽこさんとタクくんの二人で行くことにしたようだ。行き先は
松之山温泉ナステビュウ湯の山だった。