17.万座プリンスと自遊人無料パスポート
さて、さっきも少し書いたが、自遊人という雑誌の付録に温泉パスポートというものがあって、今有効なパスポートでは万座プリンスホテルに無料で入れることになっている。
これを私は1冊、yuko_nekoさんちは2冊持っている。
後で落ち着いたら一緒に万座プリンスに行こうねという話をしていたので私はyuko_nekoさんたちが起きるのを待っていた。
結局疲れたがっちゃんはぐっすり眠っていたので、3時過ぎ、私はyuko_nekoさんと二人だけで万座プリンスホテルに行くことにした。
パパも誘ってみたが、興味ないとのこと。混浴だよと言ってみたが、やっぱり気は変わらないようだった。そしてその代わりに車の鍵を貸してくれた。
私とyuko_nekoさんは
万座温泉ホテルの外に出た。
今にも雨が降りそうな空模様だが幸い降ってはいない。
うちの車は玄関から道を渡った目の前の駐車場に停めてあるが、駐車場そのものは既に満車だった。
yuko_nekoさんと顔を見合わせる。
ここで車を出すのは良いが、出してしまうと帰ってきたときにもう入れる場所が無いのではないか。もちろん万座温泉ホテルの駐車場はいくつもあるが、こんなに近いところにはもう停められないだろう。
「どうする・・?」
「歩いていく?」
目の前に万座温泉ホテルのスタッフがいたので万座プリンスホテルまでの所要時間を聞いてみる。
「10分ぐらいですかね」
「・・10分ぐらいか」
私たちは歩くことに決めた。
まさかこのときは、往復10分の何倍も歩く羽目になるとは思わなかったから。