◆◇九州温泉巡り旅行記◇◆
阿蘇-長湯温泉-黒川温泉
17.正直屋のエノハとスポネ料理
ガニ湯本舗天風庵の駐車場の周囲は屋台村になっていて、飲み屋やパン屋もあったが食事できそうなところは今は開いていない。
飲み屋の雰囲気が気に入ったパパは絶対に夜に行こうと言っている。
天風庵自体も食事処だが、夕ご飯はここだろうと思っていたので今回はやめて、歩いて別の店を探すことにした。
こちら天風庵と駐車場を挟んで隣にある屋台村。ここの居酒屋「角ちゃんの三星」には夜にお世話になりました。
川沿いに元来た道を戻ると、すぐに正直屋という食事処が見つかった。
紺の暖簾が下がった庶民的な店だ。
時間が時間だったので他にお客はいなかった。
金魚の水槽や招き猫やタヌキの置物の置かれた店内はちょっと雑然としていたが、フレンドリーな女将さんが応対してくれて、すぐにクリアファイルに入ったメニューを持ってきた。
目につくのはエノハという文字と、スポネという文字。
エノハって確か食事処の方の天風庵でも名物料理になっていたような・・・。この辺りの特産の何らかの食材らしい。
スポネの方は鍋、フライ、丼、皿うどん、ソフトクリームなどがあって、最後にスッポンコース1人前5800円と書かれていたのを見て、初めて「ああスッポンのことだったのか」と判った。
「このエノハってどの料理がお勧めですか?」とパパ。
「早くできるのはセゴシですかね」
「じゃそれで」
パパが頼むのを横で聞きながら、そもそもエノハも判らないけどセゴシもなんのこと?と私は思っていた。
ちなみにエノハというのは山女魚のことだった。この辺りでの呼び名らしい。
セゴシ(背越し)というのは骨ごと輪切りにしたお刺身。骨まで食べられる魚でないと無理か。
あとスポネの鍋定食も一人前頼んでみた。
自家製果実酒のいくり酒というのも気になったのだが、切らしているということだったので私は梅酒を飲んだ。
エノハのセゴシはぷりぷりだったが結構骨もそのまま食べるにはごつかった。
スポネ鍋定食は鍋は普通に美味しい。スッポンだと言われないと判らないかも。
卵の黄身がぷるんと大葉に載った物が小皿で出てきたが、これはまだスッポン体内にあった卵だって教えられてひゃっと思った。
ご飯は声を掛ければ雑炊にしてもらえるというので最後、雑炊にしてもらった。