さのわに決めたのは、この先京都の観光地でお茶しようと思った時に、いっぷく茶屋のようなお団子と抹茶的な店に入る可能性が高いだろうと思って、少し毛色の違う店を選んだからだった。
実際、モノトーンでまとめられた外観の御室さのわは和洋折衷。どことなく大人の雰囲気が漂う。
店内に入ると仁和寺境内の喧騒が嘘のように静かだった。
中央に一つだけテーブル席があるが、その他はカウンター席と窓の方を向いて一列に並んだ席のみ。窓際に腰を下ろした。
先客はテーブル席のグループだけだったが、ほぼ入れ違いで席を立ったので店内はさながら貸切のようだった。
私はロールケーキに惹かれて限定一日10食のおむろセット、カナはお餅のセット、レナはお汁粉を注文した。
おむろには煎茶が、お餅と汁粉にはほうじ茶が付いてきた。
ロールケーキも甘さが程よくてとても美味しかったが、何より煎茶が絶品。こんなに美味しいお茶を頂いたのは初めてだ。
馥郁たる強い香りとほのかな甘み。一口ふくんで仰天してそれからゆっくり飲んだけどあまりに美味しいのであっという間に空になってしまった。
京都のお茶ってこんなに美味しいの?
それともこのカフェが特別?
とりあえず今回の旅で、もうここまで美味しいお茶に出会うことは無かった。しかもおかわりまで頂いて感激。
一方子供たちのほうじ茶はと言うと・・・知っているお茶の味と違うとレナが言うので一口貰ったら、これまたビックリ、飲んだことの無い味だった。
とてもとてもスモーキーで、これは好き嫌いが分かれるかもしれない。本当に今まで飲んできたほうじ茶とは別物。
窓の外を見ると、仁和寺帰りと思われる観光客が次々通り過ぎて行く。
まだ京都に来たばかり。ひとつめのお寺を拝観しただけでゆっくりお茶してたりして時間足りるかな?