◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記
パパに車で送ってもらってJR東京駅に着いたのは6時40分ちょっと前。
新幹線の発車時刻まで20分強ある。
最近東京駅が立て替えられて東京の新名所になっているからちょっと期待したが、残念ながら車の着いた八重洲口はリニューアル後になっているどころか工事の様子もむき出しの無残なありさまだった。
「綺麗になった東京駅の写真が撮りたかったのに」
「完成したのは表だけだよ。八重洲口はまだ工事中だけど、こっちの方が新幹線に乗るには便利だから」とパパ。
残念、東京に住んでいると東京駅がリニューアルしたと言われても用事が無いとわざわざ行ったりしないから。
「とりあえず入ると新幹線口と普通のJRの改札があるけど、新幹線の中で食べる朝食を買うなら、新幹線口の改札じゃなくて普通のJRの改札から入って、山手線のホームに行く階段の先に充実したパン屋があるから」と頻繁に出張で東京駅を使うベテランからのアドバイスもくれる。
雨でコンクリートの路上がぬれているのでキャリーバッグも持ち上げて屋根の下まで運んだ。
ここでパパとはお別れ。
母娘三人旅が始まる。
改札はすぐに判ったが、パン屋はなかなか見つけられなかった。
ずんずん進むと右前方にお弁当屋が見えて、そのひとつ先にもう一軒売店があるようだがこの時間はまだシャッターが下りている。
うろうろして弁当屋をのぞいたりしたが、和食党のカナはよくても私やレナの希望する朝食は見つかりそうにない。
少し戻って弁当屋の手前の角を曲がったら、ようやくパパの言うパン屋が見つかった。結構混雑していてレジで並ぶ。
そんなこんなでパパはかなり余裕があるだろうと言っていたのに新幹線のホームに上がるころは発車まで5分を切っていた。
しょっちゅう東京駅を使うパパと違って、いちいち何がどこか探さなければならない私たちは要領が悪い。
焦って小走り。
風の冷たいホームに上がって、チケットを確認しながら6号車の方に歩いて、それからすぐに新幹線が入ってきた。
乗り込んで、ガイドブックを取り出した後に大きな荷物を棚に上げる。
テーブルを出してガイドブックとさっき買った朝食を乗せてやっと一息。
定刻通りの7時3分、新幹線は滑るように東京駅を発車した。
スマホでtwitterを立ち上げると、温泉先輩のなっちゃんが京都のグルメに詳しいカメさんを紹介してくれて、そのカメさんから伏見の懐石カフェ蛙吉というお店がお勧めというツイートを頂いていた。
正直レナが甘いものの店はチェックしてくれたが、一方食事をする店に関してはほとんど何も調べていなかった。
最終日に伏見に行くつもりだから、この日に蛙吉に行ってみよう。
うん、なんかとっても楽しみ。