キッザニア X キッザニア 2周年記念キッザニア

*07*



裁判が終わってみんなが出てきたのは8時4分。
既に閉園まで1時間を切っている。
カナたちが体験したばかりの裁判所すら、既に次の回の定員は埋まって、募集が終了している。
果たして最後のお仕事は希望の所に入れるのだろうか。

ちょうどこのときごりるさんは、裁判を体験していない真ん中のお兄ちゃんが街時計をしていたのでそちらに行っていた。

うちの二人はともかく、ごりるさんちの大きいお兄ちゃんと末っ子くんはこれからどうするのかな。
まあ、末っ子くんは大きいお兄ちゃんがついていれば安心か。

ところで裁判所のお仕事カードには、裁判官(裁判長含む)、裁判員(証人・被告含む)、検事、弁護士などがあり、カナは裁判官、レナは弁護士、大きいお兄ちゃんと末っ子くんは検事をもらったが、末っ子くんはお仕事カードはもらえたものの、実際にはお仕事をできなかったということで、お給料は無し。

キッザニアは甘くないのだ(笑)。



カナとレナはさっき劇場前でキヨさんの姿を見たことから、最後のお仕事はパレードを希望したが、パレードをしてしまうと、カーディーラーをすることはできない。
もう時間的にあと一つしかできないからだ。

「パレードはまた次の機会にもできるよ。カーディーラーはもうできないよ」
ちょうどカーディーラーは今は誰も体験していなくて、誰も並んでいなかった。
但し、いつものようにカーエリア自体の受付は混雑していた。
裁判所とカーエリアは隣同士だ。

二人はカーエリアに並んだ。
しばらく待って、順番が来たところでカーディーラーを希望する旨伝えた。
「すぐできるって?」
「5分待ちだって」
誰も待っていないのにまだ5分も待たせるのー?




カーディーラーのユニフォームも見納め?
そこで振り返ると、裁判所前で大きいお兄ちゃんがお友達と遊んでいた。
お友達というのは、一緒に検事をやった男の子で、裁判所で仲良くなったらしい。

私はお兄ちゃんに「あと1時間も無いから、次の仕事を探すなら急いだ方がいいかも」と言った。

私のその台詞がまずかったらしい、カナとレナの様子を見に行って、それから裁判所前に戻ってみると、大きいお兄ちゃんはお友達と消えていて、4歳の末っ子くんだけがにこにこと柱にしがみついて遊んでいた。

し、しまった〜。
私が急かしたからお兄ちゃん、弟を置いて行っちゃったよ(笑)。

私はごりるさんに携帯で連絡を取ると共に、末っ子くんにカナたちと一緒にカーディーラーをやるか聞いてみた。
そこへごりるさんも戻ってきた。



カナとレナはすぐにユニフォームに着替えたものの、仕事はなかなか始まらない。
何のことはない、スーパーバイザーはカーエリアの最後尾に並んだはずの末っ子くんがカーエリアの受付を済ませるのを待っていたのだった。
「弟さんと一緒にやるんでしょ?」
「弟じゃな〜い」とカナとレナ「お友達だよ」
でも探すと末っ子くんはいなくなっていた。
後から聞いたがごりるさんと真ん中のお兄ちゃんとパレードに向かったそうだ。

そこでようやくカナとレナのカーディーラーが始まった。
閉園近いし、カーディーラーも最終日だし、3人定員のところ2人で体験するのは勿体ないことしきりだけど。



カーディーラーの仕事は、まず接客の基本を教わり、それから展示されている2台の車の特徴や性能を勉強し、実際のセールスをする。

お客さんは、以前レナがカーディーラーをやったときには、体験者の保護者がやったようだ。
私はたまたま姉の様子を見に行って席を外していて気づかなかった。

以前カナがやったときには、今度こそやるぞと思い目の前でずっと待機していたら、この回は保護者ではなくガソリンスタンドに並んでいた子供たちにお客さん役をやらせた。

その気になっていたのに、がっくりだ。

今回は・・・スーパーバイザーが私の所にやってきて、「お客さんをお願いします」と言った。
良かったー。
最後のカーディーラーで念願のお客さんができる。





最高速度やフロントガラスの材質など説明してくれて、さあ、如何です? ランサーエボリューションとパジェロのどちらがお好みですか? と聞かれた。

アウトドアな我が家にはパジェロはいかにもだから、ランエボがほしいと言ってみた。

「どうしよっかな〜、買っちゃおうかな〜」
スーパーバイザーには事前に「最後に断って下さい」と頼まれていたが、しばらく引っ張ってみた。
「でも今日はやっぱりお金が無いから遠慮しときます」

ランエボのお尻の羽は何のためについているのかとか、パジェロの窓は何でできているのかとか、教えられていない質問しちゃってごめんね。
子供たちが答えられない質問は、困ったようにスーパーバイザーが答えてくれた。

ちなみにこの展示されている車のサイズも本物と同じではなく、お子さまサイズになっている。



カナたちの体験中に、ガソリンスタンド、カーライフサポートセンターなどが次々募集を終了した。
たぶんカーエリア以外のパビリオンももうこの時間なら次々終了しているだろう。
だいたいが体験時間30分以上なのだから、どんなに人気のないお仕事でも8時半を過ぎたら〆切だ。

そしてカーエリアでも残すところカーディーラーだけになった。
カナたちが仕事を始めてすぐに男の子二人組が並んだので、正確にはあと一人来たらおしまいだ。

しばらくの間、誰も来なかった。
時々来る子も、運転免許試験場やガソリンスタンドが終わっていると聞くと、カーディーラーまでは聞かずに去っていった。

そこへぽつりとお母さんと女の子がやってきた。
スーパーバイザーがカーディーラーなら入れると言う。
「もう今日で最後なんですよ。あなたがやってくれたら、あなたは本当に最後のカーディーラーです」
女の子は振り返ってお母さんの顔を見上げた。
「・・・やります」
こうして最後のカーディーラーが決まった。

そう、本当に今日はカーディーラーの最後の日だったのだ。
そして次の回がラスト1。
さよなら、カーディーラー。

カーディーラーのみ、ぎりぎりまで募集を続けていた



お客さんの相手をした後は、PCで車のちらしを作成する。

最後のカーディーラー。
私も参加できて嬉しかったよ。

二人は仕事を終えた後、ごっそり車のパンフレットをもらってきた。
もうこれらも使わなくなるかららしい。

明日からは、数日準備のためこの一角は閉鎖され、10月5日からは新たにカーデザインスタジオが登場する。


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