キッザニア X キッザニア 平日がらがらキッザニア

*08*



キッザニア東京の救急救命士 開腹手術は手術室の一角がガラス張りなのでそこからよく見える。
でも内視鏡手術も同様だが、ユニフォームに着替えたり中で説明を受けたりするのか、なかなか手術室には姿を現さない。

そのかわり、開腹手術室のそのまた向こうに、メッシュに透けた窓から救急救命のメンバーがスタンバイしている姿が見える。
良かったよ、本当に三人揃って。

さて、救急救命の仕事は1階で行われる。
商店街通りから近い、大通りに面したガラス張りのジョンソン&ジョンソンの部屋だ。

定員5人全員が集まった場合は、副リーダー1人、心臓マッサージ2人、AED2人の割り当てだが、今回は最少人数の3人だったため、各作業一人ずつだった。

レナは姉のやったAEDをやりたがっていた。
でも残念ながらAEDは他の子の役目となり、彼女は心臓マッサージを担当することになった。
このお仕事の振り分けは、スーパーバイザーが独断で決める。
たぶん一番年長者を副リーダーに指名しているようだが、後の分け方は不明。



そのうちカナの開腹手術も始まった。
カナたちの後から入ってきた二人組と、カナの合わせて三人での手術だ。

役割分担をするときに、カナはどれでもいいと言って、執刀医ではなく補助の仕事に就いた。

手術内容は胃の腫瘍の摘出。
キッザニア東京の開腹手術



胃の腫瘍の除去中 内臓は布製なのかなぁ。縫い目が見えるよ。

メスで切るのも、切ると言うよりなぞるという感じ。

やっぱり内視鏡手術のリアルさからすると、かなり作り物っぽい。

まあこれをリアルにするのは無理だろうし、これはこれで立体的な内臓の配置など判って理科のお勉強にもなりそう。



レナたち救急救命隊も出動した。

サイレンを鳴らして救急車で中央広場に急行。
早速救助を開始する。
救急救命士たちはスーパーバイザーから「先生」と呼ばれる。
レナは心臓マッサージの先生だ。

5人でやっていたときは、心臓マッサージは30回ずつ二人で交互に行っていたが、今回はレナ一人なので、残りの分はスーパーバイザーが担当した。

AEDも動かし、少年を担架に乗せて救急車へ。

「救急車が通ります。道を空けて下さい」と言うマイク係は、三人で交替にやらせてもらっていた。

救急救命士のお仕事は本当にいいね。
年齢に関係なくぜひ多くの子供たちに体験してもらいたい。
確かに人形は人形だけど、いざというとき訓練したことあるのと無いのでは、できることが全然違うと思うんだ。

今は駅にも商店街にもAEDが設置されている時代だしね。
キッザニア東京の傷病者の救助



キッザニア東京の開腹手術終了 始まったのが少し早かったので、カナの開腹手術の方が早く終わった。

カナはもう未体験のお仕事が減っているので、やりたいもの、もう無いかもなどと詰まらないことを言ってくれる。

既にこの時点で閉園まで30分を切っていた。
ということは、どんなにがらがらの日であっても、体験時間が30分以上のものは、既に締め切られている可能性が高い。

こうなったらもう、どこでもいいや。



ビューティーサロンの前を通りかかると、まだ募集は締め切られていなかった。
ここは、メイク、ヘアメイク、ネイル、プチエステの四種類があり、それぞれに店員と客を募集する。
今ならネイルの店員ができると聞き、前回ネイルの客をやり、次回は絶対店員をやるぞと息巻いていたカナは、迷わず店員を選んだ。

「でも、今はネイルのお客さんが少ないので、もしかしたら店員二人で一人のお客さんをやるかもしれないし、お客さんが全然いなかったら、私(スーパーバイザー)の爪を塗ってもらうかもしれません」
「はい」とカナ。

私はカナにささやく。
「もうすぐレナの救急救命が終わる。もしかしたらレナをネイルのお客に連れてこられるかもしれないよ」
キッザニア東京のビューティーサロン



スポーツクラブのリストバンド
二人が見せびらかしているのは、スポーツクラブでもらったリストバンド。
救急救命が終わったレナに、今ならカナにネイルを塗ってもらえるかもと言うと、「行く!!」とレナは走り出した。
【キッザニア東京内は、走ってはイケマセン、念のため】

ビューティーサロンで腑に落ちないことがひとつ。
前回は土曜日で大混雑。ビューティーサロンを希望する子供もずっと多かったのに、スーパーバイザーの人数不足で店員3名客3名の計6名しか募集しなかった。
なのに、がらがら空き空きキッザニアの今日、スーパーバイザーに余裕があるのか、4×2の募集を行っていた。
つまり、見たところ最終回はヘアメイク1組、ネイル3組の計8人。

切実なお願い。
休日にもっと人数を増やして。
今日は少なくてもいいからさぁ。

結局レナの後、二人ほど外人さんの女の子がやってきて、ネイルのお客も全員揃い、募集は終了となった。



8時45分。
ラストのスゥイープ・パレードが始まった。

今日はパレードダンサーも定員に満たないようで、踊っているのは子供より大人のスーパーバイザーの方が多いように感じた。

カナとレナはまだビューティーサロンの中。
えっ、姉妹でネイルを塗りあうんなら、わざわざキッザニアでやらなくても、自宅でやりゃあいいじゃないって?

あはは、まあそう言わないでよ。
嬉しそうじゃない、当人たちは。
キッザニア東京のパレードとウルバノ



キッザニア東京のネイル キッザニア東京のネイル



お客さんのレナが終わって出てきたのが8時59分。
カナが店員の仕事を終えて出てきたのが9時1分。
今日はもう、がらがらのキッザニアを満喫した。
これで充分だね。
明日から平日がんばろう。

トイレに行ったりしていたら、キッザニアを出るのは9時15分近くになってしまった。

出口でとあるスーパーバイザーを見かけたレナは、あの人と仲良くなったんだと教えてくれた。
前回バスガイドを教えてくれて、今日は街時計を教えてくれた人なんだって。
名前はアキさん。

私も理容店のゴンベさんに顔を覚えてもらったみたいだ。
今日、ちょっと話をしたら、今日は通常の平日2より少し空いていると教えてくれた。
ネイルとネイルシール



キッザニア東京の出口 キッザニア出口の大きなロゴマーク。

あれ?
このロゴマークの白い部分、何だか黒い模様が入っているみたい。

画像にマウスを置いてみて。
私はエコイのぼりのウロコかと思ったんだけど、去年の環境セレモニーのメッセージなんだって。
はるかママさんに教えてもらった。


帰りの電車の中で、今日楽しかったお仕事について聞いてみた。

カナは内視鏡手術とジューススタンド。
レナはビジネススクールと街時計。

おや、これらのお仕事には共通項があるよ。
全部おひとりさま体験だったこと。
やっぱり丁寧に指導してもらえると、それだけ印象に残るみたい。

レナの新しくなったサイフのストラップを見せてもらった私は、サイフの中に一枚の引換券を見つけて声を挙げてしまった。

「レナ〜っ!! はんこを引換え忘れたでしょ〜!!!」
「あ〜〜〜っっ!!」

というわけでレナのはんこの運命は、次回のレポートにて。


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