キッザニア X キッザニア　平日がらがらキッザニア

*05*

	キッザニアの携帯電話ショップで貸し出される携帯電話で、キッザニア内のトルカで情報をゲットできる。 トルカって何処にあるんだろう?　と思って探したら、結構いろんなところにあるのね。 ちかちか光ってます。		6時にレナのスポーツクラブは終わり、彼女は同じ2階の病院を目指した。 今日二度目だ。 でもやっぱりさっきと同じで赤ちゃんのお世話の待ち時間は40分以上。救急救命はメンバーが集まらない。 「・・・判った。じゃ、街時計」 うーん。街時計は一時間に一回の募集。毎時間40分だ。 今は6時ちょうど。タイミング悪すぎ。 ちらっと後ろを振り返る。 案の定、ビジネススクールは誰も体験してないようだ。 「レナ、ビジネススクールはたぶんレナが行けばそのまま始まると思うよ。待ち時間無しだよ」 ちょうどビジネススクールのスーパーバイザーがドアの所に出てきたところで、私はレナの背中を押した。 「ビジネススクール、やってみますか?　調査員になってもらいます」 レナはこくんと頷いて、パビリオンの中に入っていった。 後からレナは私に言った。 「ママ、あのときレナはやるなんて言ってなかったのに、やらせたでしょ」 はい、その通り。 でも別にいいじゃん。 だって帰りに聞いたら、一番面白かったお仕事はビジネススクールだって本人言っていたんだから。

	6時14分にカナのピザショップは終わった。 遅すぎでしょ。 中に入ってから45分近く経っているよ。 それとも時間のカウントの仕方が違うのかな。 体験時間30分って言うのは、ユニフォームに着替えて中で説明を受ける前じゃなくて、ピザをこね始めてから? とにかく予想より終了まで時間が掛かったわけだが、その後カナはピザを食べて・・・あっ、ちょうど良かったので私もデリカテッセンで買っておいた食事を一緒に食べて・・・ 食べ始めてすぐに思い出した。 「レナがビジネススクールやってるんだよ。もうすぐデパートに調査に来るかもしれない」

			慌ててテーブルをピザショップ横からデパート前へ移動する。 移動したと思ったらレナが登場した。 おっ、いっぱしの背広姿じゃん。

			そして彼女はデパートで調査して・・・調査って言っても文房具の種類と値段を調べて書いてきただけらしい。 うれっしそうだな〜。 そして姉妹の会話。 カナは自分が作ったピザをレナに取っておいてあげると説明したらしい。 レナはというと・・・ 後から聞いた話。 調査員一人きりだったので、帰り道が判らなくなったんだって!! あのね〜、もう何回キッザニアに来ていると思ってるの。 相変わらず筋金入りの方向音痴。 姉がいなかったらどうするつもりだったんだ?

	さて、ピザを食べ終わったカナは、「レナがやったあれ、やる」 あれってどれじゃ。 トラベルセンターのことだった。 ここもいつも空いているパビリオン(やることは面白いと思うんだが)。 そしてここももちろんカナが入った瞬間、お仕事スタート。 お一人さま、いらっしゃいませ〜という感じ。

			カナの仕事が決まったところでレナの様子を見に行く。 会議室、スーパーバイザーと二人きり。 レナが提案したエコグッズは、ハート型エコノート。 原材料費90キッゾの、売値が150キッゾだそうだ。 売り上げが上がらなくて困っている社長さん(キッザニアデパートの?　それとも文房具メーカー?)のために、リサーチしてアイデアを出し、セレクトするらしい。 今回はレナ一人だったから、あっさり会議は通ったが、もし複数で体験したら、その中からひとつを選ぶことになる。 そしてもちろん会議を通っても、毎回の会議からライバル商品が提案されるわけだから、実際の商品になるまでにはまだまだ掛かる

	トラベルセンターは今はタイのちらしを作ることになっている。 前にレナがやったときはスイスだった。 カナの選んだタイツアーは、「きれいな海に行こう」。 行き先はプーケット。 タイの古典舞踊を見て、海水浴、最後は象に乗ろう。 ホテルはヒルトン・プーケット・アルカディアリゾート&スパ。 いーいなぁ。 私もこのツアー連れてって。

			ちょっと通りがかりに病院をのぞくと・・・ あれ? 待合室が無人じゃない。 こんなの初めて見たよ。 さっきは赤ちゃんのお世話、ずいぶん待ち時間が長かったはずなのに。 やっぱり人気には波がある。

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