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パン工場は前回カナが体験して、その話を聞いてレナも希望したパビリオン。 ところでキッザニアではプロのカメラマンがいくつかのお仕事を撮影して、できた写真は1,000円で売ってくれる。 撮影されるパビリオンはいつも固定されていて、全ての体験者を撮影するパビリオンと、ランダムに撮影するパビリオンに別れている。 このところ、カナは何枚も撮影されているのにレナは縁がない。今回もカナは街時計で出来の良いものがあるが、レナは・・・実は二人で体験した宅急便もそれぞれ撮影してもらったことはもらったのだが、おせじにも良い写りとは言えなかった。 姉妹のうち片方だけを買って帰るとトラブルの元なので、二人とも写りが良いものがあるときしか買えずにいる。 諦めていたら、ちょうどこのパン工場でレナの回にカメラマンがやってきた。 わーい、やったー。 この写真はなかなか良い出来で、私は帰りがけに久しぶりに2枚の写真を買って帰った。 |
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パン作りの行程には5時間掛かるため、キッザニアで子供たちができるのはクロワッサンの成形だけ。 といってもイースト菌発酵の様子など実験風に見せてもらえたりして楽しいらしい。 さて今日も各パビリオンの募集終了時刻をチェックしてみよう。 ここに記載するのは私の気づいた時間で、実際の終了はその少し前と思われる。
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お土産に美味しいクロワッサンを三つもらってレナがパン工場を出てきたのが8時19分。 うん、食べ物関係のパビリオンなどこの辺りのお仕事は軒並み「募集終了」札が出ているけど、鼻さえ効かせればこの時間ならまだ何か探せるはず。 レナの手を引いて大通りを歩き出す。 最初に目をつけたのは建設現場。 募集人数が10人と多いけど、まだ10人は並んでいなそう。 レナは私の顔を見て、誰に待ち時間を聞けばいいの?と不安な面もちで尋ねた。 スーパーバイザーは全員お仕事中の子供の面倒を見ていて気づかない。 ここで実は満員でしたと、後から言われるときつい。 とにかく待っている子供が座っているベンチの一番最後尾に座らせた。 するとスーパーバイザーのおじさんが気づいて、「どう? このお仕事やってみる?」とレナに言った。 「うん」 「最後のお仕事になるから、もう銀行にもデパートにも行かれなくなるけどそれでもいい?」 「うん」 後でレナに聞いたら10人定員の9番目だったそうだ。 |
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レナの最後のお仕事が決定したから、カナの所に戻ってみよう。 デザイナーの仕事は2枚の布を自由に切ってTシャツに貼り付けること。 レナは去年の10月に体験済みだ。 カナの時は新品の2枚の布の他、前の人が使った残りの布なら自由に使って良いと言われたそうで、レナの作品より柄の種類も多く自由度の高いものが作れたようだ。 出来映えはなかなかで、外にも着て行かれそう。 但し、カナが楽しみにしていたハートフルキッザニア企画「ハート柄の布でオリジナルTシャツが作れます」はどこにも見あたらなかったそうな。 私が出来上がりを見て、「あれ? ハート柄の生地は?」と聞いたら、「無かったよ」と言われてしまった。 そうそう、デザイナーの仕事をするファッションブティックでもイングリッシュプロジェクトが行われているんだった。 カナが言うには、待ち時間に「こんばんはの挨拶は英語でGood evening」とか、自己紹介は「My name is・・・」と教わり、実際に中に入ってから「Good evening」と挨拶して仕事を始めたそうだ。 私はさっきの街時計のところで「無理にやらなくてもいいかも」という意味の言葉を書いたが、待ち時間対策の一環であるならば、改良して続けていく意味があるかもしれない。 |
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8時22分にカナはデザイナーの仕事を終えた。 出てきたカナを見て、私は思わず「お仕事紹介カードを出したの?」と聞いてしまった。 デザイナーはお仕事紹介センターで紹介された仕事だったから。 慌ててカナは持ってきたお仕事紹介カードをファッションブティックのスーパーバイザーに見せに行ったが、別にそのカードに証明印を押してくれるとかアクションは無いようで、ハイありがとう、で終わってしまったようだ。 「まだ何かお仕事できるよね?」とカナ。 閉園まであと38分。 かなり厳しい感じになっている。 でも最後はスポーツクラブに連れていこうと思っていた。 最近パパがスポーツクラブに通い始めたので、急にカナもレナもスポーツクラブに興味を持ちだしたのだ。 でもその前に、紹介されたお仕事をこなしたのだから、もう一度お仕事紹介センターに戻ろう。 ところが、カナはお仕事紹介センターに入りかけてまた出てきてしまった。 「最後までちゃんとやろうよ」 「・・・」 「紹介されたお仕事が終わったら、何か書いてねって言われたんでしょ? 5分か10分ぐらいでちゃっちゃと書いて出てくれば、その後スポーツクラブに行かれるかもしれないよ」 入るのが嫌だとは口に出さないが、嫌だとはっきり顔に書いてあり、抵抗して入ろうとはしない。 入り口ですったもんだしている私たちを見かねて、お仕事紹介センターの中にいたスーパーバイザーが出てきた。 「どうしました?」 |
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「えーと確かここで、紹介されたお仕事をやってきた後にできるお仕事があるんですよね?」 「はい、できますよ」そしてカナの方を向いて「30分ぐらい掛かるからもう銀行もデパートも行かれなくなっちゃうけどいいかな?」と確認した。 カナはしぶしぶ中に入った。 どちらにせよもう銀行もデパートも行くつもりはない。 親は中に入れないから、ガラス越しに姿は見えていてももう声は聞こえない。 このときのカナは暗い顔でうつむいていて、まさにハローワークの失業者そのものだった。 スーパーバイザーが白い紙をカナに渡した。 カナは適当に1行ぐらいの文章を書いた。 でもそれで終わりじゃなかった。 スーパーバイザーは添削を始め、ひとつひとつカナの中から言葉を引き出していった。 声は聞こえなくても見ているだけで何となく判る。 ものを作ったのなら、どんな風に作ったのか。 楽しかったのなら、どこが楽しかったのか。 他の人に勧めるなら、どんな表現をすれば興味を持ってもらえるのか。 最初はスポーツクラブに行きたくて落ち着きの無かったカナは、やりとりを進めるうちにだんだんと様子が変わり、いつの間にか晴れやかな表情になってスーパーバイザーにあれやこれや自分から説明していた。 私はお仕事紹介センターに来て良かったと思った。 カナはふてくされるかもしれないけど、おしごとライターの仕事をさせて本当に良かったと思った。 仕事をしてもそれだけで終わらず、ここでライターとして文章を書くためには、自分で仕事を振り返り、何がどうだったか反芻し、それを言葉でまとめる必要がある。 これってものすごい勉強だよ。 国語の勉強でもあり、社会勉強でもあるよ。 |
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カナが入ってしばらくして、お仕事紹介センターの看板も「お仕事相談のみ受付」で、「本日の紹介状発行とおしごとライターの仕事は終了させていただきました」に変わった。 センターの中にはカナとゆっき〜さんというスーパーバイザーが二人きりで仕事をしていたが、やがてもう一人やってきた。 新聞社パビリオンの可愛らしい新聞記者さんだ。 こちらも一緒のテーブルでもくもくと仕事をしていった。 カナは書き終えて、ゆっき〜さんは清書の用紙を出した。 そして色違いのサインペンも。 カナは強調したいところは色を変えたりして、完成させた。 完成したカードは両面テープを使って、お仕事紹介センターの壁の該当パビリオンのコーナーに自分で貼る。 誰かがこれを読んで、デザイナーって面白そうだからやってみたいと思ってくれるだろうか。 良かったね、カナ。 ちゃんとやり遂げたじゃない。 おしごとライターの仕事は文字さえ書ければ低年齢でも大丈夫。自分の背丈にあった文章を書けばOK。 額縁屋と並んで、親としては今回の意外なヒットだった。 |
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本当のところ10分もすれば終わると思っていたおしごとライターの仕事だが、30分掛かると言われた理由も判った。 とりあえず隙を見て2階のスポーツクラブの様子も見てきたが、8時半頃はまだがらがらだったそこも40分にはもう最後の回がスタートしたはずだ。 結局30分は掛からず、カナは20分程度で完成させて出てきた。 8時47分・・・閉園13分前。流石にもう何も残っていないだろう。二人でレナの様子を見に行くことにした。 レナは8時35分頃、建設現場の最後の仕事に入っていた。 建設現場の仕事は三種類有り、クレーンを操作する係りが2名、空調用のパイプを繋ぐ係りが2名、壁に白黒のパネルをはめる係りが6名の計10名だ。 やはり人気はクレーンで、レナも最初はクレーンに立候補したが、希望者が多いので他に譲って壁係りになったそうだ。 譲り合いでも決まらないときはジャンケンになる。 壁係が6人必要なのは、外と内側でそれぞれ3人ずつ仕事をするから。ボルト用の穴の開いた壁にパネルを取り付け、壁の外と内からボルトとナットで留める。 |
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ちょうど1階でパイプの仕事を、2階で壁の仕事をしているところ。 クレーンは一人が機械を操作し、もう一人は旗を持って位置を指示する役目。途中で交替する。 ところでキッザニアで判りにくいパビリオンのひとつが、この「建設現場」と「住宅建築現場」。 名前が似ているし、言葉の意味も重なって紛らわしい。 私も最初はどっちがどっちか判らなかった。 とにかく「建設現場」がこれ。 大工さん、工事現場系。 「住宅建築現場」はどちらかというと、インテリアデザイナーとか内装業者系。 下の右の画像 レナは小柄なのでスーパーバイザーに抱っこしてもらって仕事をしている。重いかも。すいません。 レナの仕事を見学しているうちにパレードの音楽が鳴り出した。 ああ、もうキッザニアも閉園だね。 |
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レナの仕事はラスト30分を切ってスタートしたため、なんと9時になっても終わらなかった。 全部完了してお給料をいただいたのは9時4分だった。 お疲れさま。 売店のところで渋滞していると思ったら売店の横からも出られるようになっていた。そこでセキュリティバンドを外してもらい、レナのカードホルダーも返却した。 出口を出たところでエコバッグの引換を行っている。 ほとんどの人は引き替え終えたのか、もうあまり人がいなかった。 カナとレナは引換カウンターのテーブルで、チームマイナス6%チーム員登録用紙に必要事項を記入し始めた。 私は既に退場が遅くなっていたため効率よくことを済ませようと、二人に「ママは写真を買ってくるからここにいて」と伝えて、プロカメラマンの写真を買いに行った。 ところがこれがトラブルの元となってしまった。 |
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写真を買い終えた私がエコバッグ引換カウンターに戻ると、カナの姿がない。 レナが言うには「ママを探しに行った」と。 カナは方向感覚や地理間隔があるから私は心配しなかった。そしてすぐにカナも戻ってきた。 ところが問題はこれから。 カナが自分の「チームマイナス6%チーム員登録用紙」が無くなったと騒ぎ出した。 しまいには自分のカバンの中をごそごそと探し、それでも見つからないとしくしくと泣き出した。 レナは、引換カウンターのお姉さんが預かっているはずだとカナに言ったが、カナは泣きやまない。 とにかくカナは「無くなった」」としか言わないのでレナの話を聞くと、カナは書き終えた登録用紙をテーブルに置いたまま、私を捜しに行って、戻ってきたら用紙が無くなっていたということらしい。 レナはまた、係りのお姉さんが預かっているはずだとも言った。 しかし係りの人も交替して判らなくなってしまったのか、そのとき目の前にいたスーパーバイザーのお姉さんが念のため既に受け取った登録用紙を一通り調べてくれたがカナの名前が書かれたものは見つからなかった。 「確かにスタンプを三つ集めてくれたんでしょ? 新しい登録用紙を出すからそこにもう一度名前を書いてくれないかな」 お姉さんはカナにそう言ってくれた。 右の画像はカナがデザインしたTシャツ |
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ところがカナはうんと言わない。 べそをかきながら後ずさりするばかりだ。 でもお姉さんは辛抱強かった。 「もう一度名前と住所を書いてくれれば大丈夫だから」 カナはようやく登録用紙を受け取った。 そしてもう一度必要事項を書き込むと、今度こそ提出し、エコバッグを受け取った。 キッザニア側では同時に書きに来た他の子供が間違えて自分の荷物と一緒に持ち帰ってしまったのだろうという結論に達したようだが、後からレナは再度「カナがいなくなった後にキッザニアのお姉さんが、これは誰のですか? いないなら預かっておきますねって持っていっちゃった」と証言していた。 まあどちらにせよ、無事エコバッグはいただけた。 あのとき対応してくれたスーパーバイザーのお姉さんには感謝だ。 今回のまとめ。 カナが楽しかったお仕事は?
早速エコバッグが大活躍。 楽しかったね。また行こうね。 |
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今回のキッザニア攻略まとめとタイムテーブルへ続く
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