*11*
カナはマジシャンのユニフォームに着替えた |
この時点で8時8分。 1年前の平日ならそこまで焦らないで済んだような気がするが、今日のこの時間は既に危険ゾーン。 入れそうなところを絞ってピンポイントアタックし、迷わず決定しないと、1時間弱という時間を無にしてしまう。 「何なら入れると思う?」とレナ。 「うーん、いつも空いている所なら可能性が高いと思う」 「新聞社とか?」 「そう、新聞社とか、トラベルセンターとか、出版社の漫画家とか・・・」 「漫画家やる。行ってみる」 よしよし、ボトリング工場と食品開発センターの横の階段を上がろう。 |
|||
良かった。 漫画家はまだ締め切られていなかった。 流石に追い詰められているのでレナも積極的に聞きに行く。 ちょうどレナの前に並ぼうとしていた姉妹が、二人で一緒にやりたいと言うので後ろの回に移動した。 一人分できた前の回の空きにレナは入れてもらえる。 「二手に分かれて正解だった〜」とその場はホッとしたが、実はそうでもなかったことを後で知る。 ホント、キッザニアは予測通りに行かないテーマパークなのだ。 |
マジシャンの練習中の様子は、マジックスタジオ前のモニターで見ることができる。 |
|||
マジックスタジオの看板。 以前倒れてきて友人のお子さんがぶつかるという事故があったので、今はちょっとやそっと子供が押しても決して倒れないように補強されている。 |
何故、ひとつ前の回に入れてもらえたのに特にラッキーでなかったのかと言うと、実は漫画家は定員10名なのだが、部屋が大小二つに分かれていて、それぞれ6名と4名が仕事ができるようになっている(空いている日は6名部屋しか稼働させない時もある)のだ。 で、同じ部屋に入った全員が仕事を終えると次のチームが始められるのだが、最初は同時に回っていた6人部屋と4人部屋のスタートがだんだんずれてくる。 この時は6人部屋の方が進行が早く、レナが決まったのも6人部屋だったのだが、蓋を開けてみると最終的には遅く始まった4人部屋のチームの方が先に仕事を終えたので、後ろの回に回った姉妹の方が、先に自由になることができたのだった。 レナ自身はさっさと仕事を終えていたのだが、なんせチーム全体が終わらないと終了にならない。 こればっかりはやってみないと分からないのだ。 |
|||
8時27分ごろ、レナも仕事に入った。 レナの6人部屋と、姉妹の入った4人部屋で最終の仕事になる。 ちなみにこのときのレナの待ち時間は17分程度だったが、直接並ぶのではなく予約扱いにしてもらって、5分でも自由時間がもらえないか聞いてみたが、それは不可だった。 しょうがない。 レナ、諦めて夕食はお仕事が全部終わってからだ。 (その間も私はずっと片手でご飯の入った陶器のボウルを抱えたまま) |
||||
選んだ作品は「夢色パティシエール」 以前書いたのとは別のページにした。 |
||||
カナの本番を見にマジックスタジオに戻る前に、ちょこっとのぞいた劇場の中。 そういえば今はパレードダンサーのお仕事の練習風景が生で見られるんだね。 最初のころはまったく非公開で、そのうちモニターで写すようになったんだっけ。 直接見られるのはいいね。 今度うちの子供たちにもやってもらおう。 |
||||
生で見られるようになったと言えば、マジシャンのテーブルマジックも。 これも昔はマジックスタジオ入り口のテーブルで本番の披露をしてくれていたけれど、ある時期から非公開になってしまって、本番すら小さなモニターでしか見られなくなってしまった。 あのモニターだけっていうのは見ている保護者もだけど、せっかくマジックを披露している子供たちにとっても寂しいよね。 それが現在はなんと、保護者もマジックスタジオの中に入って鑑賞できる。 これで保護者が中に入れるパビリオンは、劇場、裁判所、テレビ局に次いで四つ目かな。→じゅじゅはるさんからラジオ局も入れるので五つと情報を頂きました |
||||
本番が始まるタイミングはスーパーバイザーが声を掛けてくれる。 お仕事に入る前に目安の時間を聞いておいて、その時間までに戻ってくると安心かも。 定員8名のうち、半分はトランプのマジックを、残る半分は消えるコインのマジックを披露してくれる。 カナは今回トランプのマジック。 レナは昔、コインのマジックをしてくれた。 |
||||
マジックスタジオを体験してからずいぶんたったある日、何かの拍子にあの時のコインのマジックを家でやってくれるとレナが言ったことがある。 手品道具が無いのでカナと二人で手作りしていた。 ペットボトルをコップ状に切って、紙やハンカチやコインを用意した。 道具が子供の手作りなもので、じっくり見ているとタネがばれてしまったのもいい思い出。 そう、私はこの時まで消えるコインの種明かしを知らなかった。 マジックスタジオを体験する子供たちは、親にはタネは内緒にねと言われるらしい。 |
||||