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平湯キャンプ場日記1-8


8.燃えよ怒濤のキャンプファイヤー

 とにかく雨がかなり激しくなってきていたので、予定していたゲームを始めるのは無理だ。
 そこへyuko_nekoさんが機転を効かせて、子供たちだけでも自己紹介をしましょうと言ってくれた。
 年長の子供から順番に名前を名乗ってもらう。一番のちびすけはやっぱりうちのレナだった。

 自己紹介が終わるとあら不思議。
 いつの間にか雨が小降りになっていた。
 みんな傘を閉じた。
 晶さんが燃えさかるキャンプファイヤーの前で最初のゲームの説明をした。
 じゃんけんゲームの変形バージョンで、三つのポーズを決め、せーので晶さんと同じポーズを選んだ人が負けだ。
 カナはテンポについて行かれず泣き出した。
 たとえポーズが出なくても、きめられたルールが守れなければ負けは負け。わんわんと泣き出す。でもみんなでやるゲームなんだからそれは駄目だよ。
 レナはちゃっかり勝ち進んで中央に移動している。

 次のゲームは二人組の木と一人のリスに分かれて、オニ役が猟師が来たぞと叫べばリスが、木こりが来たぞと叫べば木が、嵐が来たぞと叫べば全員が逃げて組替えをしないといけない。あぶれた人が次のオニだ。

 最後のゲームは歌合戦。
 より大きな声で、より楽しげに歌えたチームが勝ち。
 カナとレナは大声なら自信有りとがなり立てて優勝をもらった。
 良かったね。
 晶さん、ありがとう。

 キャンプファイヤーは大成功だった。
 雨が降ってきたときは正直もう駄目だと思った。
 止んだときは奇跡だと感じた。
 火の神の威力は凄い。




 ところでこのキャンプファイヤーに見知らぬ家族が一組参加していたそうだ。
 キャンプ場主催のイベントだと思ったのか、知らないうちに紛れ込んできたらしい。
 後で晶さんが、「生きている人だったのかな?」なんて怖いことを言った。
 怪談話はやめて~。
 



1-9.餅つく兎もくっきり満月夜へ続く


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