◆◇夏休み函館紀行◇◆
母娘函館観光旅行記
帰り道は下り坂。
ゴールした高揚感と坂道を下る勢いで足は疲れを忘れて跳ねるように駆け足になる。
函館配水場の芝生を駆け下り、すぐ上、間近に見える登っていくロープウェイの函の下を潜り、南部坂をどんどんと降りていけば、南部藩陣屋跡の看板や、NHK函館放送局の放送記念碑などがあり、本当に登った時からするとあっという間に坂の下に着いた。
南部坂を下ったところは既に見知った十字街だ。
蔦の家の窓に・・・「犬, すごく吠えすぎます」
いやまて、「犬」? 「太」?
宝探しの発見報告センターとなっている函館市地域交流まちづくりセンターは、最初に一昨日十字街で路面電車を降りた時から気になっていた交差点に面した角が丸く作られた石造りの建物だった。
背の高いドアの中は気さくなカフェのように自由に使える座席があり、観光案内所のようにパンフレットが並ぶ一角もあった。
隅に宝探しの受付があった。
私たちは席でキーワードと必要事項を記入し、確認し、娘たちに受付に持って行かせた。
受付では二人の男性が座って内容を確認し、宝探しマップの記載ページを切り取って受け取った。
レナが私を振り返って
「坂であってたって」と言った。
坂で会ってた? あの受付の人たちに、私たちが坂でひーひー言っているところを目撃されてたってこと?
「えっ、坂で会っていたの?」
「そう、だから坂で合ってたんだって」
この話の食い違いは後になってようやく判った。
レナが言っていた「あってた」は、「会っていた」ではなく、答えが「坂で」「合っていた」つまり正解だったの意味だった。ああ勘違い。
ゴールの記念品にリストバンドをもらって、後は抽選で何かいいものが当たることを祈るのみ(結局何も当たらなかった)。
ま、当たらなくても十分楽しんだからこれで良し(だから結局何も当たらなかった)。