10.作って食べて飲んで
お風呂から上がると、管理棟のところに女の子がいることに気づいた。
子ども連れはうちとあとは
yuko_nekoさんだけだから、あれはyuko_nekoさんちのちび姫ちゃん。
隣に背の高い女性がいたのでこちらがyuko_nekoさんかと思って呼びかけたら、ちょうどレンタルした布団を持ち上げていた別の女性が振り返った。
こちらがyuko_nekoさんで、もう一人は
大野あやさんだった。
「どうもー、初めまして」
yuko_nekoさんは想像していたとおり、しっかり者という雰囲気でパワフルだった。
あやさんはちゃきちゃきと明るい人だ。
ちび姫ちゃんは知らない大人に囲まれてちょっと不安そう。
とりあえずレナの寝ているバンガローに案内した。
子どもたちは一緒の方がいいし、あそこにはおもちゃもビデオもある。
ちび姫ちゃんにカナを紹介すると、すぐに二人で遊び始めた。ちび姫ちゃんは小学校二年生、カナは小学校一年生。仲良くしてくれるといいな。
そうこうしているうちに、既に夕食の準備は始まっていた。
炭をおこすのはうちのパパ、取りたて鮮度抜群の山菜天ぷらは
takayama隊長。会津の鬱金入りカレー部隊はあやさんと晶さんとミーニャンさん、あとは・・・幹事のだださんが、いしる鍋の材料があるという。
「いしる鍋!」
yuko_nekoさんの目が輝いた。
「任せて下さい」
うーん、これでいしる鍋の鍋奉行はyuko_nekoさんに決まり。
カレーを作るならお米はどうしよう。
takayamaさん直弟子、太陽三つ分も明るい芸術家肌の晶さんが、飯ごうでご飯を炊くのは得意ですと胸を張って仰る。
飯ごういくつ分のお米だろう。えーとえーと・・・。
結局鍋で炊くことにした。
ちいくぅさんが水加減を見て、うちのパパが竈の世話をする。はじめちょろちょろ、なかぱっぱ。ご飯には炭じゃなくて薪だろうと、パパはバキバキと細目の薪を足で折った。