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9.ビクトンヒル・ウォーキングトラック




 




 ビクトン・ヒル・ウォーキングトラックの入り口は、ミッションビーチのビジターセンターを過ぎて、クランプポイントの岬を過ぎて、桟橋を過ぎて、ちょうどビンギルベイとの境の突端近くだった。
 車が数台止まれる駐車場にクランプ・マウンテン・ナショナルパークと書かれた表示板が設置されていて、そこで車を降りると、ウォーキングトラックの入り口に何匹もひらひらと青い蝶ユリシスが舞っているのが見えた。
 熱帯雨林の緑一色の中に、あの蛍光ブルーのようなユリシスの羽がよく映える。
 そう、時間が午後2時半と中途半端だったためか、このウォーキングトラックではほとんど鳥を見ることはできず、その代わりに綺麗な蝶を何匹も目撃することができた。

 またウォーキングトラックの入り口にはカソワリーの絵のついた看板があり、遭遇したときの注意や、餌を与えてはならないと言った内容が書かれている。
 振り返るとちょうどビンギル湾の波打ち際が見えている。少々曇っているのが残念だ。

コース入り口から振り返ると、ちょうどビンギルベイが見える


ビクトン丘のトレッキングコースの表示板


カソワリーについての注意事項も



 コースは最初から急な上りだった。
 九十九折りの坂道で特に急なところには石段が作られている。
 見上げると斜面の上はずっと熱帯雨林の森。
 背の高い木と絡みつく寄生植物があらゆる空間を占拠して空を埋め尽くしている。まるで空が無いぐらいだ。
 ぽつぽつとたまに小さな花や実がある他は、白茶けた幹と緑の葉ばかり。
 ただ先日バードウォッチングで歩いたマランダのウォーキングトラックと比べると、土も葉もずっと乾いているような気がする。
 葉っぱの上にとまる蝶を見つけた。黄色と朱色と薄緑。大きくはないが綺麗な蝶だ。
 もう少し行くと別の蝶がいた。こちらは茶色っぽくて地味だが何匹も群れるように飛んでいる。
 巨大カマキリのような何かの抜け殻も見た。葉っぱの裏にぶら下がっていて近づくまで中身が入っているかと思ったくらいだ。
 たまに樹上で鳥の鳴き声がする。でも本当に鳥は少ない。鳥を見るなら朝とか夕方の方が適しているみたい。
 本当にどこまでも、寄生する植物とそれらの植物が作る緑のトンネルが続いている。
 聞こえるのは虫の声ばかり。
 いろいろ絡みつかれてモンスターみたいになった木が森の上に突き出して奇妙な形にねじ曲がっていたりする。




緑一色の森の中で見つけた植物たち。蝶の写真は次の次の頁にまとめて。





7-10ビンギル湾を見下ろすルックアウトへ続く


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