** ケアンズと森とビーチの休日 **
ボートでクリークを下り、フェリーに乗り換えると、パパがビスケットを持ってきてくれた。
丸いビスケットとクマの形のビスケット。素朴な味がする。これを食べて子どもたちも元気が出てきたみたい。寒くなくなったと言い出した。そしてレナなどフェリーのベンチで風に吹かれながら寝入ってしまった。
船はまた、ミッショナリー・ベイの浅瀬を見ながら島の外海に回り、岩だらけの岬の手前にあるビーチが見える場所で停まった。
一人の女性がスタッフに付き添われてボートに乗った。
後から判ったがここがマクシラで、ボートに乗った女性はマクシラからケープ・リチャーズまで歩くコースを申し込んだ人だった。
「やるなぁ、女性一人で」とパパ。
女性とスタッフを乗せたボートはぐんぐんビーチに近づいていった。
ビーチにはきちんとしたトイレの設備があるのが見えた。
フェリーはボートが戻って来るのを待たずにまた動き始めたが、ボートは女性を降ろすと猛スピードで追尾してきてすぐにフェリーに追い付いた。
ウォーキングコースを申し込んだ女性は果敢に一人で上陸した