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** ケアンズと森とビーチの休日 **

4.餌台




 




 レナたちの言葉を信じて四人で母屋に入ってみたが、ロリキートはいなかった。
 「ホントだよ。バルコニーのあの棒の所にとまっていたの」
 バルコニーには二本のロープで止まり木のような長い棒がぶら下げてあった。よく見るとそれは竹を半分に割って作られた餌台で、中には植物の種でできたミューズリが入れてあった。
 ロリキートはいないけれど、ぎゃあぎゃあという奴らの鳴き声はすぐ近くから聞こえる。
 よく見ると近くの木で何やら派手な花のようなものがいくつも動いている。
 どうやらロリキートたちは向かいの木からこちらの様子をうかがっているらしい。

 しばらく待ってみたが、ロリキートの戻って来る気配は無いので辺りを観察してみた。
 バルコニーの隅にはここで飼われているのか一羽の白オウムが檻に入っている。
 オウムもこちらが気になるのか、遊んで遊んでと言うように鳴いて誘う。離れると鳴き、近寄ると静かになる。面白い。
 たまに1、2羽のロリキートがこちらに飛んできてロープにとまる。でもまだ警戒を解いていないようですぐに飛んでいってしまう。



ローズガムズのオフィス(母屋)とバルコニーの眺め。バルコニーに渡してある竹を割ったようなバーは餌台だった。



 諦めて母屋から出て、外側からさっきのバルコニーの方に回ろうとしたら、パパがロリキートたちが戻ってきたぞと教えてくれた。
 よし、もう一度そーっと母屋の中に戻ってみよう。
 もしかしたらガラス越しに間近でロリキートが観察できるかもしれない。

向かいの木からロリキートたちは密かに様子を伺っている


おっ、斥候が来たぞ。こっち向いて~。


あっ、呼んだらこっち向いた。


いつ見ても凄い色彩だね、レインボーロリキート。





3-5笑っちゃうほど沢山のレインボーロリキートへ続く


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