19.ダンク島へはどう渡る?
ようやく部屋に戻ると、もう四時半近かったので海に行くのは無理だと思った。
カナとレナは納得しない。
昨日、町から帰ったら海で波乗りすると約束していたからだ。
「海に行くのは無理だけど、プールならまだ大丈夫かも」と提案してみた。
「プールでいい」
これで三日連続ウォンガリンガのプールで遊ぶことになった。
子供たちって本当に泳ぐのが好き。
夕方のプールは今日もひと気がない。
見上げるといつの間にか空は雲一つない青空になっていた。
何だかミッションビーチはいつも晴れているような気がするけれど、本当は決してそんなことはない。
快晴の空の下、ここに着いたとき、パパはウェンディに「ここはいつも晴れてるの?」と思わず聞いたらしいけど、返事は「先週は雨だったわよ」だった。
私たちが、この地が実はオーストラリアでも最も降雨量の多いエリアだというのを実感するのはまだもうちょっと先のことだった。
このころはまだ、穏やかな天気が続いていた。