ケアンズぷらすケアンズぷらす > 子連れ旅行記 ケアンズの南を目指せ > 6-11.情けは人のためならず

ケアンズの南を目指せ **ビーチ&ファームステイ**

11.情けは人のためならず




 再びカンガルーの所に戻って。
 さっきのよろよろしていた赤ちゃんカンガルーはもうお母さんの袋に戻ったようだ。
 もうお腹の中に収まるには成長しすぎているので、頭も足もしっぽも全部はみ出しているが。
 カソワリーにやりすぎて、レナのパンはもう残り少なくなっていた。
 まだ沢山残っている姉に向かって「パン、少しちょうだい」と言ったが、カナは自分の分が減るのが嫌で「うん」と言わない。カンガルーの分を取っておかなかった妹が悪いのだと思っている。
 レナのパンはすぐに使い切ってしまい、べそをかきはじめた。
 そこへ先ほどのウールーヌーラン・サファリのツアーがクロコダイル・フィーディングと鳥小屋の見学を終えてぞろぞろとカンガルーコーナーにやってきた。
 「あそこに行って、パンをもらっておいで、一緒に行ってあげるから」と母は言った。
 そしてレナの手を引いて、ツアーガイドのお兄さんにパンを分けてもらえないかと交渉する。
 後から思えばこの人はファームの係員ではなくウールーヌーラン・ツアーのスペイン人相手のガイドだった。
 ラテン系の濃い顔立ちのお兄さんは快くパンを分けてくれた。もしかしたらツアーガイドは、めいめい自分たちで餌のパンを調達して持参するのかもしれない。スーパーなどで売っているパンの袋そのままをぶら下げていたから。
 あっと言う間にレナの手は、カンガルーにあげきれないほどのパンでいっぱいになった。
 面白くないのはカナだ。
 もう自分の手にはパンが残っていない。
 妹に分けてあげることをケチったので、逆に今、後悔する羽目に。 


警戒している時はみんな立ち上がって耳を立てる
ほーらパンだよ
お腹の袋に子供のいる親子カンガルー そんなにいっぱい上げるとなくなっちゃうよ
ちなみにこれがウールーヌーラン・サファリのバス
新しいパンもらったからいいもーん





6-12.仔ワニうじゃうじゃ


ケアンズの南を目指せ目次 | ケアンズぷらすHOME