4.グレートバリアリーフじゃなくてお部屋でニモを見る?
海辺の青い空を見上げていると、今日はどこかへ出かけるのもいいけど、一日浜辺にいるか、プールサイドにいるか、バルコニーにいるか、もうそれだけで十分という気になる。
ところが子供たちが選んだのはそのどれでもなかった。
「ニモを見る!!」
それはグレートバリアリーフに行ってシュノーケルしたいと言う意味ではない。部屋に備え付けてあったDVDのタイトルに、ディズニーのファインディング・ニモがあったので、それを見たいと言っているのだ。
えー。
そんなの雨の日にでも見なよ。
しかし子供って言うのは、先まで考えてよりいいものを選ぼうとはしない。目先のことだけ。今見たいと言ったら見たい、これしか考えられないらしい。
仕方ないのでリビングのテレビをDVDに切り替えた。
このテレビ、そのまま衛星放送も映る。
パパが、去年まで泊まっていたリッジスでは有料だったのにと感心していた。
昨夜なんかムービーのチャンネルを回したら、たまたまキルビルなんてやっていた。
オーストラリアのビーチリゾートで、アジアンビューティーなルーシー・リューがやくざの姐さん姿で「やっちまいなー」と日本語で叫ぶのを見るのは、なかなかどうしてシュールというもの。
DVDのニモは、当たり前だが英語版。
それでも映画館で一度見たことのあるカナとレナはストーリーを覚えているので別に気にならないようだ。
パパもVB片手にバルコニーで日光浴できればそれで何も文句は無いらしく、「散歩でも行ってくれば」と私を送り出してくれた。