ポートダグラス楽園日誌2004 5-5


5.20ドル分の幸せ

 ぐるぐると回って海の側まで来た。
 去年マーケットの喧噪を聞きながら遊んだブランコと、青い海に突き出した桟橋が見える。
 ここからの景色がポートダグラスで一番好きかもしれない。

 カナが次に足を止めたのは、鳥の鳴き声がする小笛を売る店だった。
 竹を切って穴を開けてバーを突っ込んだような簡易な笛を、売っているおじさんは器用に操り本物の小鳥そっくりに鳴らす。
 小鳥の小笛は太目、中くらい、細いのと三種類あり、他にアヒルと郭公の鳴き声を出す専用の笛がある。
 一つ6ドル、4本セットになっているのが20ドル。
 小鳥好きのカナはもう夢中。ピーヨロロロロロピヨロピヨロとおじさんが鳴らすのを真剣に聞き入っている。
 レナは笛よりおじさんが片手間にやる毛虫みたいなのが指の間をはい回る手品の方が気になるようだ。

 小学一年生のカナは、最初7ドルで6ドルの笛は買えないかと思った。
 だって1ドル足りないでしょうと残念そうな声で言う。
 あのね、持っているお金の方が多いんだよ。笛は買えるよ。1ドルお釣りが返ってくるはずだよ。

 ぱあっと顔が明るくなった。
 早速買いに行く。
 レナは手品の毛虫がほしいと言ったがこれは却下。
 二人とも小笛にさせた。
 レナは中くらいの、カナは細いのを選んだ。


上から・・・
ここからの景色がポートダグラスで一番好き
ピンポン玉のピアス、売っている奥さんの帽子のつばにも沢山ぶら下げてある。「とっても軽いのよ」
椰子の実お面
小鳥の笛、一本6ドル
ペインティング・ブーツ、ブーツもアートになる!?


 最後の1ドルはなかなか使えなかった。
 流石に1ドルで買える物はほとんど売っていないのだ。
 結局ビーズの指輪を買った店に戻った。
 もうひとつ指輪を買ってそれでおしまい。
 ただ、カナは気に入った指輪をすぐに見つけたが、レナは姉と同じ柄の指輪がほしいと言って泣き始めた。
 ただでさえ目立つのに、店先で泣きわめくのはよそうよ。
 違う柄だっていいじゃない。こっちも可愛いよ。

 これ以上迷惑を掛けないうちに撤収。
 でもね、子供たちは楽しく20ドルのお買い物をしたけど、ママは1ドルも買ってないよ。
 本当はママだってお買い物したかったよ。


ポートダグラスのサンデーマーケットにおけるカナとレナの戦利品(除くシンデレラの人形)
どう、満足した?




5-6.プールサイドで優雅なランチ?へ続く


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