2.隅田川花火大会とゲリラ豪雨の話
朝7時頃に東京を出発して、どんよりした空を見上げながら晴れてこないかなぁとつらつらと思っていたのだが、関東を抜ける前に早々に雨が降り出した。
今年の関東の梅雨明けは例年よりずっと早かったが、どういうわけか梅雨明け後の方が天気が思わしくない気がする。
毎日すかっと晴れないのは気温が上がり過ぎなくて助かるとも言えるが、曇っている割に雨は降らないので水がめはカラカラだ。まったく降らないわけでは無く、しばしばゲリラ豪雨は襲ってくるが。
ゲリラ豪雨と言えば先日、中学生のレナが急に思い立って隅田川花火大会に行きたいと言うから慌てて両国まで行ったのだが、シートを敷いて第二会場の花火が上がるのを待っていたら、蒸し暑かったそこに妙にひんやりした一陣の風が吹いて街路樹の葉を揺らし、胸騒ぎがすると思ったら、ビルの向こう、低い位置に花火と見まごう閃光と低い破裂音がして、なんとそれは花火じゃなくて雷だったということがあった。
せっかく苦労して場所取りしたこともあってか、周囲の人々は不安げに顔を見回すばかりで立ち上がろうというグループはいない。そんな中、突如として「帰ろう!」とレナが決断。いつになくきっぱりとしたその様子に押されて私とカナも後ろ髪を引かれながら地下鉄の駅に向かった。
それからどうしたって?
駅はこれから花火鑑賞に向かう人がすれ違っていくばかりで、私たちと同じ方向に向かう人はとても少ない。
とりあえず来た電車に乗ったら、3駅目からずぶぬれの人たちが乗車してきた。
スマホでツイッターのTLを追えば阿鼻叫喚。
あのあと会場は土砂降りの直撃を受けたらしい。